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今月のケアマネジャー

ケアマネジャー

介護専門職の総合情報誌『ケアマネジャー』最新号の内容をご紹介します。

医療職が期待する連携のポイントとコツ
―情報収集・ニーズ抽出・ケアプランへの活かし方

『ケアマネジャー』2023年3月号から、特集(医療職が期待する連携のポイントとコツ 情報収集・ニーズ抽出・ケアプランへの活かし方)の内容を一部ご紹介いたします。

医療職がケアマネジャーに期待することはなんでしょうか?
その一つに、的確な情報収集から医療ニーズを抽出し、連携を活かしたケアプランをつくることが挙げられます。
そのためのポイントとコツを解説します。


医療職に上手に相談し、連携するポイント

医療職との連携に当たっての心構え

高齢社会の進行により、医療ニーズの高い要介護高齢者が今後ますます増加していくなかで、医療職の判断や意見を取り入れながらケアマネジメントを行っていくことが肝要です。

双方向の連携

 福祉系のケアマネジャーが、医療ニーズを見逃さないためにも医療職との連携が不可欠ですが、反対に、医療職も利用者の生活の様子を把握し、自分たちの行っている治療法が適切なのかを知りたいと思っています。たとえば、処方した薬が正しく飲まれているのか、副作用は出ていないのかといったことです。ケアマネジャーが、これらの情報を医療職に伝えることによって、医療職は医療ニーズのフィードバックを受けることができます。こうしたケアマネジャーと医療職との双方向の連携によって、医療ニーズを抱えながら生活している利用者のQOLを高め、望む暮らしの実現を支援することが可能になります。

連携のベースは同じ目標の共有

 そもそも連携するとはどういうことなのでしょうか。文書や電話、メール等のやりとりをすることが「連携」だと思っていませんか? それらは連携の手段の一つであって目的ではありません。辞書には、「連携」とは「同じ目的を持つ者同士が連絡を取り合い、協力し物事に取り組むこと」などと記されています。医療職とただ単にやりとりをするのではなく、連携の目的、つまり「医療ニーズを達成するための目標」をケアチームで共有し、それを各職種がケアで活かしてはじめて「連携をしている」といえるのです。

信頼関係の構築

 連携では「顔の見える関係づくり」、つまり「顔見知り」になることが大切です。メールなどの文字によるやりとりは表情や感情が伝わりにくいためにトラブルになることがあります。また、電話でのやりとりは文字と違い、声の抑揚で感情がある程度伝わりますが、顔が見えないために表情を読むことはできません。こうしたことを防ぎ、良好な信頼関係を築くためには、顔を合わせて会話することが一番だと思います。表情や声で相互の理解が深まり、お互いを尊重し、思いやる感情が育まれます。そうして、顔の見える関係がつくられていれば、少々の意思疎通の困難さがあっても連携がスムーズに進むのです。

医師への相談と連携

医師に相談する場面とポイント

❶アセスメント
…本人や家族から医療情報を聞き取った後の不明点や、主治医意見書の記載内容の不明点など、確認したいことがあったとき。
❷サービス担当者会議
…会議は参加メンバー全員が医療情報を共有する場になります。逆に主治医に知っておいてほしい利用者の普段の様子を知らせることもできます。
❸訪問診療への同席や受診時の同行
❹体調の変化があったときや緊急時の対応
❺利用者の入退院時
❻医療系サービスを導入するときや軽度者用の福祉用具を貸与するとき
…訪問看護や通所リハビリの導入時や、軽度者への福祉用具貸与時には、主治医の意見を聴取することになっています。
❼在宅看取り
…看取りのステージでは、緩和ケア等の状態により、頻回に主治医に相談します。観察事項や心肺停止時の対応などについて共有します。

相談時のポイント 聞きたいことを明確にする

 いずれの場面においても、なぜ連携をとりたいのかを主治医に明確に示すことが大切です。ケアマネジャーから送られてくる情報連携シートに「何かあれば教えてください」と書かれていることが多く、何を聞きたいのかがわからないため「特にありません」と返答していると医師から聞いたことがあります。利用者の身体状態・生活状態を整理し、具体的に何を聞きたいのか・何を依頼したいのかを明確にしておき、疾患の知識など自分で調べられることは相談する前に調べておくと、必要な医療情報をスムーズに収集できます。

看護師やリハ職、薬剤師、歯科医師との連携のポイントは、本誌(ケアマネジャー2023年3月号)をご覧ください。

Chapter 1-3
鶴本和香
地域包括支援センター
平磯あんしんすこやかセンター 管理者

Chapter 4
荒井康之
生きいき診療所・ゆうき 院長
永田博之
常陸大宮済生会病院 内科部長
鷹野美和
日本訪問看護財団立
あすか山訪問看護ステーション
澤潟昌樹
医療法人社団輝生会 本部生活期支援局
鈴木弘子
天地ホーム薬局
五島朋幸
ふれあい歯科ごとう 代表

Chapter 5
山田友紀
ふくなかま居宅介護支援センター 管理者

編集協力:
Chapter 1-3
中野 穣
社会福祉法人関寿会 はちぶせの里 統括管理者

 以上は、『ケアマネジャー』2023年3月号の特集の内容の一部です。ぜひお手に取ってご覧ください。


特集

Chapter 1
今さらだけど医療職との連携はなぜ必要?
Chapter 2
医療職に上手に相談し、連携するポイント
Chapter 3
医療連携を活かしたケアプランのつくり方
Chapter 4
医療職のホンネ
Chapter 5
事例で考える 医療連携のポイント

次号から新連載がスタート!

 次号(2023年4月号)より、新しい執筆者陣による連載がスタートします。現場のケアマネジャーの皆様のためさらに充実した『ケアマネジャー』に、どうぞご期待ください。

注目① 相談援助を深める プロフェッショナルの教え(川村隆彦氏)
注目② 改めて学びたい! 図説ケアマネジメント入門(畑 亮輔氏)
注目③ 認知症のアレコレ 脳科学で語ってみた(恩蔵絢子氏)

他多数……

『ケアマネジャー 2023年3月号』
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  • 電子版も好評発売中!
    販売サイトはAmazon富士山マガジンサービスから順次拡大予定!
  • けあサポでは今後、中央法規出版発行の月刊誌『おはよう21』『ケアマネジャー』について、最新号のお知らせや、介護現場の皆様に役立つ記事の公開をしてまいります。