山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術
超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。
- プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)
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介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)、『介護リーダー必読! 元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダシップの極意』(中央法規出版、2021年)がある。
虹の橋
21年間、一緒に暮らしてきた愛猫が旅立ちました。
動物と一緒に暮らしている方ならわかっていただけると思いますが、動物のことをペットとか、飼っているという認識はなく、家族だと思っています。
21年間……あっという間でした。だけど、その時間はあまりにも尊くて、愛しくて、涙が止まりませんでした。
この子と出逢う前、どうやって生きてきたのか思い出せないのです。
優しい子でした。落ち込んでいたりすると、ピタッと寄り添ってきたり、いつも近くにいてくれました。
最後は痩せて、医師は「もう歩けない」と言いましたが、最後の時まで歩いて、トイレも自分で行って、食事を自分で食べられなくなったのも、亡くなる前のほんの数週間でした。
本当に頑張り屋さんでした。私たち家族に迷惑をかけないよう、一生懸命頑張っていたのだと思います。
介護らしい介護は、最後までさせてもらえませんでした。そうなる前に自分で選択したかのように旅立ちました。
大切な家族を失うと、どうやって自分の心に整理をつけていいのかわからない。
そんな時、「虹の橋」という物語に出会いました。
天国に続く道の少し手前に、虹の橋というものがあるそうです。動物たちは地上で死を迎えると、この虹の橋へ向かいます。ここには食べ物や水が豊富にあって、病気をしていた者も、年を取っていた者も、みんな元気な体を取り戻し、走り回っています。
だけど、一部の者たちはこの虹の橋の手前にある「雨降り地区」という所にとどまっています。ここは、地上に残された者たちが悲しみの涙を流しているため、雨が降り続けているところ。動物たちは地上にいる悲しむ者たちが心配で、ここにとどまっているのです。つまり、地上に残った私たちが、ずっと涙を流し続けていると、動物たちは心配で虹の橋に行けないということです。
物語では、動物たちが願っているのは、「ごめんね」ではなく「ありがとう」だと言っています。地上に残った家族たちが笑ってくれていると、動物たちも安心して虹の橋に行けるのです。
この物語は、動物を例えていますが、実際には人間も同じではないでしょうか。
親が旅立ってしまって、子供たちが涙を流し続けていたら、親は心配ですよね。
子供が悲しむことを願う親はいない。親は子供の幸せを願うものです。
涙を流してはいけないとは思いません。泣いて、泣いて、泣き疲れたら、空を見上げて、にっこり微笑んでほしいのです。
きっと、そんな私たちのことを大切な人が虹の橋で見てくれていると思います。
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【時間】10:00~16:00
【会場】NATULUCK茅場町新館3階大会議室
【受講料】7,000円
【主催】関西看護医療ゼミ
- ※申し込み・お問い合わせは下記サイトで
http://www.kangoiryo.com/seminar/201711/25-a-yamaguti.html
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