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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)、『介護リーダー必読! 元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダシップの極意』(中央法規出版、2021年)がある。

俺たちの夢は、誰にも邪魔させない!

 平成29年3月10日(金)……
 私の勤務する特別養護老人ホーム千歳敬心苑が、初めての実践報告会を開催しました。
 会場となった地元烏山区民会館は、ほぼ席が埋まっておりました。300名ほどの方が来場してくださりました。

 今回は、介護職員が4グループになって、決めたテーマを実践。その内容を整理し、発表するというものでした。もちろん、みんなにとっては初めての経験。そこへ人手不足やインフルエンザの流行。神様は、どうして私たちにここまで試練を与えるのか?と思ったほどです。

 職員たちは、同じグループですら集まる時間が取れない。そんな環境の中、業務終了後、夜勤明け、公休日……プライベートの時間を使って、話し合ったり、パワーポイントをつくったり、本当によく頑張ってくれました。

 成功したって、何の報酬もありません。自分たちの仕事に対するプライドにかけて、利用者様への想いを伝えたい、そして何より、自分の職場、千歳敬心苑をよく思ってもらいたい……。
 そのような気持ちがなければ、こんな大変なことを仕事以外に取り組むはずがありません。まさに労使一体。施設を管理する側にとって、これ以上の喜びはありません。
 組織にとって、財産とは人。職員は宝なのです。職員を大事にしない組織に発展はあり得ません。

 今回、会場を埋め尽くしてくれた多くの人たちは、かつての職場の仲間たち、そこで出会ったご家族、関係者の方などでした。嬉しかった……本当に嬉しかったです。みんな夢に共感してくれた方たちです。

 目の前のお年寄りを大事にしたい。介護が必要になっても、認知症になっても、幸せに生きられる国に。長生きする甲斐のある国に。生まれてきた甲斐のある国に。かつての職場の仲間たち、そして千歳敬心苑の仲間たちと共に、これからも夢を追いかけていきます!


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