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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)、『介護リーダー必読! 元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダシップの極意』(中央法規出版、2021年)がある。

スケジュール管理は誰のため?

 早いもので、今年度も残り1か月ほどになりました。各施設では、次年度事業計画、予算などに追われている時期ではないかと思います。
 一年が本当に早く感じます。よく「歳を取ると一年が早い」なんて言い方をしますよね。これって、10歳のときは一年が10分の1だから。50歳になると、一年が50分の1だから。だから感覚的に早く感じるのでしょう。なんて、なんとなく納得できる話をどこかで聞いたことがあります。私もこの2月で52歳。一年が52分の1になりましたから、めちゃめちゃ早く感じます(笑)

 さて、そんな一年のスケジュール管理ですが、みなさんはどのようにされていますか。現場のリーダー層の方は、常に忙しく動いているので、忘れてしまうことも多いのではないかと思います。「〇〇どうなりましたか?」「あっ!…」「〇〇はいつできますか?」「やべっ!…」みたいなこと、よくありませんか。
 「こんなに忙しいんだから勘弁して…」と言いたいところですが、伝えた職員、依頼した職員は待っているんですよね。
 みんな、すぐやってくれるリーダー、上司が大好きです。私はいまでも、現場の職員に頼まれたことはすぐにやります。人気者でいたいから(笑)。そのかわり、事務仕事は後回しになりがちで、常に提出期限に追われています。あはは…。

 スケジュール管理というのは、自分自身のためだけでなく、まわりの職員のためにも、大事なマネジメントの一つです。
 職員が不満に思うことの理由として、「知らない」「聞いてない」などが多くないでしょうか? だとしたら、これを「知ってる」「聞いてる」に変えれば、不満はなくなるわけです。
 予定が決まったら、忘れないように手帳(いまどきはスマホ?)に書くことは基本ですが、それと同時くらいに、職員にも伝える習慣をつけるといいですよ(もちろん、伝えてよい事案に限ります)。
 少し先の予定だと、「まだいいかな」と思って、職員に伝えない人がいますが、これはお菓子を賞味期限ギリギリまで食べないで待っているようなものです。早いうちに食べましょう。早いうちに伝えましょう。
 伝えられるほうだって、予定や心づもりというものがあります。遅くなればなるほど、不満をもつ人が増えるのです。前日に伝えれば、10人の人が不満をもつ。1週間前に伝えれば、5人の人が不満をもつ。1か月前に伝えれば、不満をもつ人はいません。
 ギリギリ行動は避けて、大事なことをちゃんと伝えてくれる人気者リーダーになりましょう。リーダーは、人気者になったほうが、仕事が楽になりますよ。

著書のご案内

山口晃弘氏の著書が弊社より発行されています。
テーマは、介護現場の「リーダーシップ」と「人材育成」です。

現場の職員から「一緒に働きたい!」と思われる人気者リーダーになるために、役立つ知識、使えるツール、心揺さぶられるエピソードが満載の一冊です。現場のリーダーからも「この本に出会えてよかった」「求められているリーダーについて深く理解できた」「実践にもすぐに役立つ」など、嬉しい感想を頂いています。ぜひ、ご一読ください!

介護リーダー必読!
元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダーシップの極意
定価 本体2,000円(税別)
A5判、218ページ
ISBN978-4-8058-8278-8

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