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和田行男の婆さんとともに

和田 行男 (和田 行男)

「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。

プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)

高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

つぶやかせてください

 連日、ウクライナでの戦争が報道されています。
 うちの七歳のちびっこが「ミサイル飛んでくるの。死んじゃうの。死んじゃうなら家族一緒がいい。千ちゃん(犬)も」ってつぶやいていましたが、それを言わせる大人って大人の事情があるとはいえ、いいんかねェ。

 何の罪もないウクライナの子どもたちは、真っ暗なシェルターの中で何を想って息しているのか。

 連日の報道に、ほんとつらい毎日が続きますが、それも遠い日本にあっては思っているふりをしているぐらいなもんで、僕はいつも通りの生活をしているわけですからね。どうにもなんないです。

 僕にできることは、早々に戦争(人と人の殺し合い)が終わることを祈ることと、戦争が終わって復興の時がきたら復興に向けて歩み出す人たちにできるだけの(包括的な)支援をするぞ!と決意することくらいなもんです。

 それにしても怖ろしいほど美しい街並みが消え失せ廃墟と化していますね。映画を見ているかのようです。

 以前、原子力発電所の事故で廃墟と化した街を歩かせていただいたことがありますが、そのとき、街並みはそのまんま人っ子一人住めなくなった街に「人の知恵への恐怖」を感じましたが、ミサイルや砲弾で破壊され住めなくなっていく街も、形は違えど同じなのか、また別物なのか。
 聞いたことはありませんが、住んでいた(る)人からみれば「無念さ」は同じなんでしょうね。
 人類史上間違っていなければ、日本人とウクライナ人だけが、その「どちらも経験」の共通をもっていることになりました。

 ウクライナでの戦争報道を見聞きしながら、我が家は新型コロナウイルスとの闘いが起こりました。二男が進学で入学式の翌日にコロナ陽性となり、続いて三男が。
 昨日やっと、新年度に入って初めて登校しました。僕らも濃厚接触者もどきの指示を受け行動制限。もどきとは勝手に僕が言っていることですが、濃厚接触者の認定はしないが同等で自主規制をしてくださいといわれたからです(よくわからないですね)。

 コロナの後遺症もさることながら、自宅内ゾーニングを施し、そこでの隔離した生活を強いたので社会復帰できるのかとっても心配しました。まずは登校でスタートできましたので見守るしかないです。

 地球上を飛び交うウイルスは、今の人類ではいかんともしがたい生物だとしても、ミサイルは己自身では飛べず、結局は「人対人」なんで何とかなると思うんですが、過去の出来事から思うに「ヒト」こそ、何ともなんない生物なのかもしれないですネ。

写真

 黄飯と書いて「きめし」「きいはん」と名古屋では読み、クチナシの実の色素を用いて黄色く炊き上げた飯ですが、端午の節句が近づくと店頭に並びます。大分県臼杵市にも同じ郷土料理があり黄飯と書いて「おうはん」と読むそうです。
 名古屋に住むようになって店頭で初めて見たときは「なんじゃ、これ」って思いましたね。赤飯しか知らなかったですから。
 いわれは「邪気をはらい供養をするという古来の言い伝えから単語の節句にも用いられるようになった」と書いてあります。
 店頭に黄飯が並ぶと名古屋は初夏です。

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