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和田行男の婆さんとともに

和田 行男 (和田 行男)

「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。

プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)

高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

日本認知症ワーキンググループ


 2014年10月11日、「認知症になってから希望と尊厳をもって暮らし続けることができ、よりよく生きていける社会を創りだしていくこと。」を目的として「日本認知症ワーキンググループ」という組織が設立されました。

 日本と名乗るからには世界にも同類の組織があるわけで、海外で同様の活動をしている組織等は「Dementia Working Group」と名乗るそうです。だから「Japan」を冠むりさせて、略称「JDWG」と名乗ります。

 認知症という状態にある当事者が、当事者として組織的に社会的行動を起こしていくというのは、初めてのことではないでしょうか。画期的なことだと思います。

 僕自身は、これまでも研修会等で気が向けば「かつて」と前置きしたうえで話しますが、自分自身が認知症になり、認知症という状態にある人たちを束ねる全国組織を立ち上げて世の中に発信したいと考え、認知症になることを目指したことがあります。

 当時その話をメチャ著名でドエライドクターに話したところ、意外や意外「僕も認知症になりたいんだよ」と言いだし、「僕もそれに入れてくれよ、君が代表なら僕は会長でいいから」って(笑えますでしょ)。

 この話に入ると話が外れてややこしくなるので元に戻しますが、いずれにしても、なぜそんなことを考えて実践(認知症になるための実践です)したかというと、同じことを語ったとしても「当事者の声は透き通るし響くし人々を動かす力をもつ」と思ったからです。

 逆の言い方をすれば、認知症をシミュレーションして、認知症という状態にある側から認知症を考察し世間で言われていること(問題行動・周辺症状・異常行動など)を検証して、その捉え方の“おかしさ”を語ったとしても、しょせんは当事者ではない僕の考察上の言葉でしかないということで、その限界を感じていたからかもしれません。

 今は、認知症になるための実践をやめました(糖尿病という後遺症は残りましたがね)し、ドエライドクターは「僕は認知症になりたくないんだよ」なんて裏切る始末(笑うところです)で、僕自身にも変化があり「当事者じゃないからこその思考や発言ができる」に至りましたが、こうして当事者自らが行動を起こされたことを、とても嬉しく思っています。

 このことを知らせてくれたのは、佐藤さんという当事者で、「この会の共同代表者でもあります。

 やがては「設立趣意書」が世の中に出回る事でしょうから読んでいただき、皆さんもぜひ「一員」として活動していただければと思います。

 活動で大切にしていきたいことの中に、「無理なく、それぞれがやれることをする」とあり「楽しく、ユーモアをもって活動する」とあり、「批判するだけでなく、前に進む提案をする」とあります。

 全くもって共感!

 僕も応援できることがあれば、させていただきたいと思っています。

 それにしても10月11日設立だなんて、僕の誕生日(ちなみに59歳になりました)じゃないですか。ご縁を感じます。

[ホッとにゅーす]

 「カッカのお腹の中には赤ちゃんがいるんでしょ」
 「うん」
 「あーちゃんのお腹の中にはねぇ、キャベツがいるの。ごはんさんもいるよ。ね」

 僕もこの頃の豊かな脳に戻りたぁーい

写真

 北海道北見市駅前周辺を歩いていると目に留まった「赤飯饅頭」の文字。

 「これは、食わなあかん」

 赤飯好きの僕としては見過ごすわけにいきません。

 要するに、あんこの代わりに赤飯を包んでいるのですが、食感がもちもちして僕的にはメチャ美味かった初めての味わいでした。北見市に行かれた方はぜひ。駅前の老舗和菓子屋です。


 この写真のように「ほっかいどうだなぁ」って思える景色(建物)がものすごい勢いで減ってきているように思います。


 これは今年のプロ野球セ・リーグを盛り上げた広島カープファンの皆さんへ、おまけ。広島で超有名なお店のメロンパンで、この時期のみ販売されるようですよ。

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