和田行男の婆さんとともに
「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。
- プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)
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高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。
夏祭り 街へ繰り出そう
夏といえば「盆踊り」「夏祭り」
祭りは「出かけて行って参加」するものだが、高齢者施設にありがちなのは、「踊り」や「祭り」を施設の中に持ち込んで済ませてしまっていること。
ある老人保健施設を訪ねると、施設の真ん中が大きなフロアーになっていた。
「なんでこんなに広い空間を設けたんですか」って尋ねると、敬老会と納涼会を行うためだと。
「その発想はやめて、出かけて行った方が良いと思うけどね」
と話すと、それに応え、その翌年から老人保健施設が所在する地域の盆踊り大会に出かけるようになった。
過疎・超少子高齢者社会の最先端を走っているその町の地域住民からは「賑やかさが出て嬉しい」と歓迎され、それも10年と続けていくうちに、今年あたりは催しそのものの勢いを取戻し盛大になってきたようだ。
また今年は、山口県のグループホームの仲間から「地域の仮想盆踊り大会で入居者に浴衣を選んでもらって職員総出の夜の大冒険をしました。日ごろからお世話になっている地域住民の皆さんに感謝の気持ちで参加させていただくのに、皆さんから盛り上げてくれてありがとうって言われ、嬉しくてうれしくて職員みんなで泣いてしまいました。」と一報をいただいた。
また、写真付き続報をいただき、「この姿で住宅街を歩き、子供たちに追いかけられて大人気でした。だんだん参加者が少なくなる地域の祭り。子供たちに喜んでもらおうと衣装も手作りして2時間踊りました。ほとんど自力では歩けない入居者に(住民の方々が)椅子を持ってきてくれたりありがたいことです。当たり前の暮らし・・・一緒に過ごしたいです。」
長崎県の仲間の老人保健施設の仲間たちも長年にわたって、市をあげての祭りに入所者たちが踊り手として参加できるように支援しているが、沿道で見ていた市民のひとりが踊っている入所者Aさんに近寄ってきて「○○さん、俺だよ、わかるか?」って感動の再会を果たしたなんてエピソードを聞かせてくれた。
こうした「祭り」や「踊り」だけでなく、毎日の食事にしてもそうだが、日本中で施設にお持ち込みする「収容施設完結型介護」から「地域社会生活支援型生活支援」へ、歩みは緩やかなれど確実に変わってきている。
職員主導の「施設内疑似盆踊り大会」で満足することなく、家族やボランティアの力を得て、本物の盆踊り大会へ繰り出そうではないか。
- 全国グループホーム団体連合会『第2回全国フォーラム』
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日時 10月1日(水)13:00-17:30 開場は30分前より 会場 五反田スタンダード会議室
※東京都品川区西五反田2-21-1五反田Kビル2階・3階・5階
電話:03-5719-4894参加費 2000円 参加定員 400名 - ■内容
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- ◎現場からの報告
「被災地からの未来へのメッセージ」福島県/宮城県
「地域密着としての未来へのメッセージ」高知県/群馬県 - ◎基調講演
「介護保険法の目的を達成するために、グループホームに期待すること 」(仮題)
講師 厚生労働省老健局高齢者支援課
認知症・虐待防止対策推進室長 水谷忠由氏 - ◎シンポジウム
「地域包括ケア、力を尽くせ!グループホーム」
- ○コーディネーター
町永俊雄氏(テレビキャスター/元NHKエグゼクティブアナウンサー) - ○コメンテーター
水谷忠由氏(厚生労働省老健局高齢者支援課認知症・虐待防止対策推進室長) - ○シンポジスト
高橋紘士氏(国際医療福祉大学大学院 医療福祉学分野教授)
大谷るみ子氏(福岡県高齢者グループホーム協会会長、大牟田市グループホームふぁみりえホーム長)
和田行男(東京都地域密着型事業者協議会会長、(株)大起エンゼルヘルプ事業部長)
- ○コーディネーター
- ◎現場からの報告
- ■申し込み・問い合わせ
- 全国グループホーム団体連合会事務局(つげの実事務所内)
(担当)事務局長 林田俊弘
〒170-0003 東京都豊島区駒込3-30-3 3F
電話&FAX:03-5974-2562
E-MAIL:contact@gh-japan.net
URL:http://gh-japan.net
お誘いあわせの上、ぜひ来てください。