和田行男の婆さんとともに
「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。
- プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)
-
高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。
持続可能な「介護」
海に畑を作る計画があるようです。
日照時間を確保できる、海水を使える、プランクトンを肥料にできることから考えられたプロジェクトだそうですが、近未来には「東京湾産キャベツ」「伊勢湾産トマト」もあり得ますね。
地下水を冷暖房に活用する計画があるようです。
夏は地下に眠る帯水路の水をくみ上げて冷房に活用し、そこで発生した熱を帯水路に戻して冷やす。冬はその逆。水は地下へ流し込めば自然の温度設定となるようで、近未来にはエアコンから噴き出す熱風で気温を上昇させる悪循環はなくなりそうですね。
ガソリン車の行く末が危ういですね。
先日2035年からガソリン新車販売がなくなると報道されましたが、これは日本だけではなく、環境問題に熱心ではないアメリカも、巨大市場の中国も電動化の流れです。
世界のトレンドは今や「SDGs=持続可能な開発目標」ですが、将来の地球人のために今生きる人間の要求を損うことなく、地球環境や自然環境が適切に保全されるような開発で、「より良く」「さらに良く」を目指す開発で、前述のことはすべてSDGs(エスディージーズ)ですかねェ。
さて、それを僕らの仕事に置きかえると、いろいろな角度から語ることができますが、要介護認定を受けているかどうかに限らず、「今できていることは、先々もでき続けられるように支援する」「今できないと思われていることは、本当にできないのかどうか見極めて、可能限りできることを取り戻せるように支援する」ということが「持続可能な介護」ではないでしょうか。
10兆円以上も公金をかける介護保険事業業界もそろそろ、自分でできることもできないことも「してあげる介護」は卒業して、「SDGsの理念に基づいた介護」に切り替えないとね。
人間の能力を捨てさせる、人間の欲を萎えさせる、人生を諦めさせる、人手をかけるだけの介護などの「今」を固定化することなく「SDGs=より良く」へ展開させないとね。
追伸
うちでも職員が新型コロナウイルスに感染し、利用者はもとより一緒に働く職員が濃厚接触者になりPCR検査へ。また身近な人や他法人介護事業所利用からの経路で濃厚接触者に認定されたケースも出てきました。
第二波の頃からひたひたと押し寄せてきていた感じはありましたが、いよいよ第三波で噛みつかれました。
どんなに気をつけていても社会生活を止めきれない職員さんたちは、見えない匂わない敵コロナに対して完璧な対応はとれず、どうにも予防しきれませんが、改めてコロナの恐ろしさを周知して可能な限りの予防対策徹底を呼び掛けていかねばです。皆さんもお気をつけて。
写真
「あっ、ゴートゥだよ」
車に乗っかった五歳のちびが教えてくれたそうです。
さぞや名が知れたことでしょうね、このコーポさん。
ちなみにコーポとはコーポラティブハウス「共同住宅」の略ですが(これは知っていました)、日本では木造や鉄筋コンクリート造りの集合住宅に用いるようです。ただ、法律で定められたものではないそうで、アパートやハイツと特に違いはないとか。
僕が若い頃「〇〇荘」の時代に「〇〇コーポ」と謳っているだけで、メチャ・文明開化感を受けましたもんね。衝撃的でしたよ。