和田行男の婆さんとともに
「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。
- プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)
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高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。
台風・自然に応じて
10月11日、和田行男64歳誕生日高齢者前年突入スペシャル企画「カイゴの晩餐スペシャル」は、嵐男和田さんにふさわしく、見事に台風直撃予報をもって延期となりました。しかも超大型のオマケ付きときました。
延期のお知らせをする前から「さすが嵐を呼ぶ男和田さん、台風最中の会になりますね」的メールを何人かからいただいていましたが、延期の報を入れると「すごい、和田さん」でしたからね。
これまでも「大事なこと」のときに嵐を招きました。
注文をまちがえる料理店本番会歳のときも、朝鮮半島上陸の方向に向かっていた台風が、半島を前にして突然直角に東へ向きを変え東京へ来ました。
隠岐の島釣りツアーのときも、直前にいきなり小笠原のほうで台風が発生。
嫌な予感はしましたが、発生場所からみてルート的に大丈夫だと、たかをくくっていました。ところが、北上して東ルートに進むのがセオリーなのに、北上して西に向きをとり、僕が沖ノ島入りの頃は隠岐の島上空を通過する異例のルートをとりましたもんね。おかげで釣り日は1日中止でした。
しかもこのときは、隠岐の島を出て、南西の地に移動を始めたら、台風も行き先地を通過するルートに変わっていましたからね。「どこまで付いてくんねん」って感じでした。
他にも数えればきりがないほど、台風、地震、記録的大雪・大雨、季節外れの突風に見舞われてきたので「嵐を呼ぶオトコ」の冠をいただきましたが、僕の中では「これだけ外出の機会が多いと、自然現象に当たる確率が高くなるのは当たり前」と開き直っています。が、よくお会いするんです、ホント。
さて、嵐で思い出すのは、グループホームを始めた頃のこと、婆さんたち自ら買物に出かけることについて、個々人の能力の見極めをしていました。
紙に書いた食材を、探そうとする、探しあてることができる
お金の支払い行為で、何はできるが、何はできない
など、たくさんある行為の一つひとつを見極めるなかで、意外な気づきは買物時の天候への対応力でした。
雨で傘をさして買物袋をぶら下げてしっかりと歩ける人でも、台風前のように急に風が吹くと対応できず大きくふらつく姿を見て、雨が降っていて「風が吹く日・吹くであろう日の外出はしたらあかん」と結論づけました。
風って怖いですよね。
特に台風前後はいきなり突風が吹きますから。
今日から明日にかけて、東日本の皆さん、ご注意くださいね。
うちは通所介護をお休みにしましたが、一人でご自宅に置いておけずショートステイの手立てがとれない方だけ、状況をみて対応します。小規模も同様です。グループホームは食材を買いだめして出かけないようにします。全てが非常時対応です、当たり前ですがね。
皆様も無理しないように、川の増水や海の荒波に好奇心をもたないように、気をつけてください。