和田行男の婆さんとともに
「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。
- プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)
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高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。
生きてりゃいいさ
大切な 大切な 友が死んだ
涙が勝手に溢れてくる
人は死に向かって生きていることは十二分に承知しているし
死んだからといって存在が絶えるわけではないことも
承知できている
闘病生活に耐え苦しんでいたことも知っていただけに
ひょっとしたらこれで良かったんじゃないかなと思う瞬間もある
でも どう思うが
姿がなくなるのは寂しい 悲しい
もう会うことも 語り合うことも 叶わない
ギターを弾くことが大好きなヤツ
ステージでヤツに伴奏してもらい
トークライブしたときは嬉しかったわ 愉しかった
もうこのひとときを味わうことはできない
くたばりかけの淵から這い上がってきたとき
河島英伍の「生きてりゃいいさ」をヤツの伴奏で
ステキなライブハウスで捧げさせてもらったが
それも もうない
62歳の僕
これから先 こうした悲しみに暮れる日が増え
やがては己が死ぬことで
すべての友の姿が見れなくなるときがくる
それも十二分に承知している
せいぜい憎まれ口たたきながらも
友と過ごす時間を大切にし
友の存在に感謝しながら生きていきたい
生きていればこそを忘れないように
2017年11月6日
合掌