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和田行男の婆さんとともに

和田 行男 (和田 行男)

「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。

プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)

高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

力+力+力でかなう「協」


 三重県玉城町という伊勢市に隣接した人口1万5000人ほどの町に「たまきのつどい場 協(かなう)」という取り組みがあり、その二周年記念の集まりに招かれて行かせていただきました。


 ことの始まりは、三重県でやらせていただいたある講演会に玉城町の皆さんが聞きに来てくれたことがきっかけで、「遊びに行かせてください」というノリからスタートしました。
 この春、ちびっこ連れで玉城町に向かったのですが、ちびっことの格闘で出足をつまずいたのと、渋滞でつまずき「つどい場」の開催時間中に到着できず、捲土重来を期しての今日(協)でした(10月10日)。

 「協」と書いて「かなう」とはよく考えたもので、協の中の三つの力は「本人の力」「家族の力」「地域の力」を表しているとし、それらを合わせれば「かなう」という意味にしているのだそうです(もともと協という字は多くの力を合わせるという意味をもつ)。

 2年前に、地域包括支援センターが主催する地域ケア会議の中の「みんなの居場所部会」というところで、介護職員、介護支援専門員、社協職員、保健師、民生委員、社会福祉士、認知症サポーターさくらという市民グループ(登録者130名ほどだそうです)、行政職員が参加して話し合いを重ね、平成27年10月17日にオープンしたそうです。

 ここに集うのは高齢者だけではなく、子どもたち、障がいのある方、子育て中のママさんなど、要するに誰でも立ち寄れる場で、週2回の午前中にオープンしています。

 この日も30人くらい集っていたでしょうか。平均すると参加者は25名ほどで、多い日は40名ほどになるとか。
 意外に男性の方が目立っていましたが、男性が集う間は「哲学の部屋」と名売っていました。ステキでしょ。

 畑仕事をされる方、おしゃべりが主になっていた絵を描かれる方々、キッチンでなにやら準備している方々など、参加している人たちが思い思いに過ごしていました。


 自宅で暮らす人、サービス付き高齢者住宅で暮らす人、デイサービスを併用している人と、自立度の高い方から要介護状態にある方まで参加されており、送迎は、社協が運営している「元気バス」という町民向け移動車を利用している人、家族送迎、自力で車運転、自転車だそうです。


 とてもそうは見えない89歳の男性は「2年間ここにきているが、楽しい。大きなファミリーだね。ここがあるから元気でいられる。」と語ってくれました。


 人間の三つの本能「性」「食」、そして「群れ」だと、かつて大脳生理学者に教えてもらいましたが、たまきのつどい場「協」にお邪魔して、やっぱり群れているから元気なのかなと思えました。

 でも同時に人と人が群れることで生まれる人間関係は、元気の素とばかりは言えず、もろ刃の剣になりかねないことを見聞きしてきましたが、きっとここは今のところ、中心になっている方々や支えている市民グループたちが上手く運営しているんだろうなということでした。

 長く続いてほしいですね。
 この「自由感のある風」をずっと大切にして欲しいと感じました。


見るもの触るものすべて手作りですって

※挿入写真と文は無関係のものもあります

追伸

 講演会「メチャ人間って面白い」という僕の話はぐちゃぐちゃでしたね。
 僕は思いました。こういうのは演題にすることではなく、話の中で聞いてくれた人が感じることなんじゃないかなと。ハハハ

案内

講演会「だいじょうぶ認知症」&
シンポジウム「だいじょうぶ認知症と言える社会へ」のお知らせ

  • ◎ 10月21日(土)13時開場 16時30分終了
  • ◎ 国分寺労政会館
    国分寺市南町3-22-10
    国分寺駅南口より徒歩すぐ
  • ◎ 無料 定員150名先着順
  • ◎ 講演
    • ・和田行男
  • ◎ シンポジウム
    • ・新田國夫氏
      (医療法人社団つくし会理事長 医学博士)
      在宅診療で全国的に著名な医師です
    • ・青木美佳氏
      (国分寺市医師会立訪問看護ステーション管理者 看護師)
    • ・玉井理加氏
      (国分寺市福祉保健部高齢福祉課課長)
    • ・和田行男
  • ◎ 主催 (株)大起エンゼルヘルプ
    問合せ:本社 03-3892-1331 担当 酒井

 どしどし来てくださいね。

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