和田行男の婆さんとともに
「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。
- プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)
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高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。
ごねん前のコト
産まれたときが白ならば、生まれた直後からさまざまな「色」が添えられ、模様を描いていくってことか。
昨日までは全体として「明るめの色模様」だったのが、突如として「暗めの色模様」に変わったりする。
学生の頃「自分の生涯を左右するモノは何か?」と自分に投げ、それを一生懸命探して出てきた答えは「出会い」だった。
人やモノや出来事たちとの出会いこそが、自分を決定づけるのではないかと。
2011年3月11日の「コト」との出会いもまた強烈な色で、己の模様を一変させられた人たちが世界中にたくさんいる。
毎年この時期になると「忘れない!サンテンイチイチ」的な番組がたくさん組まれるが、忘れてならぬは「3・11(サンテンイチイチ)」ではなく「コト」であり、「コト」により模様を一変させられた人は、2011年3月11日に起こったコトだけではなく、他にもたくさんの「コト」があるのだ。
この時期になると“以上”に盛り上げられスターになる「災」。
天災と言い切れるところは「起こったコトはしょうがいない」で済ませられるが、もう一度じっくり考えるべきは人災で、天災と言われていることのなかにも人災はたくさんあり、人災の素になりがちなのが「人の欲」。
この時期、この「人の欲と災」について、もっと議論してもらいたいものだ。
東日本大震災以降、己の今の欲をコントロールして、しっかり次代へつなごうとしている人たちと、そうでない人たちとの違いも出てきているのではないだろうか。
かくいう僕も「欲」のかたまりのような人間で、時にコントロールしきれず周りに迷惑をかけてしまうので、偉そうなことは言えない。
でも数万人が亡くなった東日本大震災である。
しっかり「個の欲」と先々の社会をマッチングさせ、必ずやってくる次の津波の時には、「先人の先見性のおかげで死者はゼロでした」と言ってもらえるようにしなければと思うのだが…。
5年前の今日「3月13日5時」は、友人たち三人で、夜中スーパーを走り回ってかき集めたけ救援物資をもって東京から北上するため、新横浜のホテルを出発した時間である。
追伸
月曜日に出さなきゃいけないブログですが、日曜日までずれてしまいました。本当に申し訳ありません。インフルエンザならびに体力低下と戦っていました。いやぁ、きつかったです。皆さまもくれぐれもお気をつけくださいね。
写真
先月末のことだが、久しぶりに公園の砂場でトンネル濠をした。
こんなちょっとしたことなのに、みんなで夢中になって取り組んだのだが、つながったときは「やったぁ!」と、大歓声をあげてしまった。
「成すため」のチームで取り組めるってステキなことやね。