和田行男の婆さんとともに
「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。
- プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)
-
高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。
市民を案じる民、自分を案じる公
どこにでも「こっちはこうしてくれたのに、こっちはしてくれない」なんていうことがある。
それが「民間と民間」なら「あってもいいかな」と思えるが、「民間と公務」となると話は別である。
一年に一度降るか降らないかの雪の日のこと、一人暮らしのよねさん(仮名)とヘルパーステーションとの会話だ。
「今日は、ヘルパーさんは来ないの」
「よねさん、すみません。今日は雪が降って危ないので行けないです」
「そうなの…」
その電話のやり取りのあと、いつもの米屋がコメを配達しにきた。 米屋は「雪の日だからこそ」よねさんの様子うかがいも兼ねて、あえて配達しに来てくれたのだ。
「ちわー、米屋です。よねさん、大丈夫かい。かわりはないかい」
よねさんは「???」となり、再びヘルパーステーションに電話をした。
「米屋さんは来てくれたのに、なんでヘルパーさんは来れないのよ」
「…」
ごもっともである。
民間の米屋さんがよねさんを案じて雪の中を駆けつけているのに、公金で仕事をしているヘルパーは自分たちを案じて動かないなんて、ほんとに変な話である。
これは行政マンから聞いた話であるが、よねさんは腹に据えかねて行政に訴えたため発覚したのだ。
こんなお粗末で恥ずかしいことがないように、身を引き締めて「公金による公務」に取り組まねば国民に対して申し訳が立たない。
写真
明け方の高速道路を走っていると車の流れが急に低速となった。
機を見て先頭に出ると、写真の光景。
車に乗り始めて40年近くになり高速道路を走る機会は多い方だと思うが、こんな経験は初めてである。
解説すると、朝の5時まで高速道路の一斉工事で「通行止」になっていたようだが、たまたまそれが解除された直後を僕らは走っていたようだ。
まるで新しい高速道路の開通一番乗りを走るような気分で走らせてもらった。
お詫び
大スランプにはまった。
パソコンに向かっても文章が書けない数日間が続いた。
期日を迎えられず申し訳ない。