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和田行男の婆さんとともに

和田 行男 (和田 行男)

「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。

プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)

高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。

ステキな「ふつう」

 ちばる食堂に行ってきました。
 ちばる食堂は、2017年僕らが開催した「注文をまちがえる料理店」以後各地で開催され、そのひとつが愛知県碧南市で取り組まれ、その実行委員の一人であった介護事業に従事するメンバーが「イベントではなく常設でやりたい」と思って退職し開店したお店で、認知症の状態にある方々がホールスタッフとして働いている沖縄料理店です。

 初めて行かせていただいて、その中に身を置かせていただきましたが、何ら特別な気持ちになりませんでした。それはそれだけ「ふつうのお店」だったということです。
 「特別かな」と思えたことは、メニュー表にホールスタッフの紹介写真が載っていたことぐらいですが、それもお店によってはスタッフが写真で紹介されていることがありますからね。
 見事なくらい「ふつう」でした。料理は美味しいと思いました。

 僕が滞在中「ステキだなぁ」と思ったのは、ホールスタッフとして働いている女性の方のお色直しの姿(下の写真)を目にしたとき。いいですよねぇ。ちょっとした時間を利用して鏡の前に立たれていました。
 また、店長がホールスタッフにお給料袋(これはたぶんです。確認はしていません)を手渡されたのですが、それを受け取られたときのホールスタッフの姿(これは撮りませんでした)もステキでした。

注文をまちがえる料理店atシンガポール

 この五月にエイジングアジア・フェスティバルというのがシンガポールで開催されるのですが、その会場で2日間「注文をまちがえる料理店シンガポール版」が開店します。

 主催者と僕ら一般社団法人注文をまちがえる料理店のコラボレーション企画ですが、イベント会場でお店を開くだけでなく「認知症の状態にある方への支援」について現地ナーシングホーム職員へのトレーニング、ナーシングホームでの常設店開店へのプロデュース、注文をまちがえる料理店プロジェクトのプレゼンテーションなど、イベント開催にとどまらないところに意味を感じ、法人として取り組んでいます。

同じ地球に住む者同士が、国や文化の違いを超えて、こうしたテーマでコラボレーションし、コトを成すために力を尽くし合うって、まさにそれが福祉(人々が幸福に暮らす生活環境)って感じですよね。

 29日の週のブログで「シンガポール行記」と題してレポートさせていただきますね。

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