和田行男の婆さんとともに
「大逆転の痴呆ケア」でお馴染みの和田行男(大起エンゼルヘルプ)がけあサポに登場!
全国の人々と接する中で感じたこと、和田さんならではの語り口でお伝えします。
- プロフィール和田 行男 (わだ ゆきお)
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高知県生まれ。1987年、国鉄の電車修理工から福祉の世界へ大転身。
特別養護老人ホームなどを経験したのち99年、東京都で初めてとなる「グループホームこもれび」の施設長に。現在は株式会社大起エンゼルヘルプ地域密着・地域包括事業部 入居・通所事業部部長。介護福祉士。2003年に書き下ろした『大逆転の痴呆ケア』(中央法規)が大ブレイクした。
惚れます ステキな若者
僕の所属する法人グループでは、職員さんの研修向けに50数講座を設けていて、その中から「現任者研修」として受講していただく「業務研修」と、職員さんが自由に受講できる「選択研修」を設けています。
僕も「介護Q&A」という講座を開設していて、毎月一度少人数の参加ではありますが、その分、じっくりQを聞いて回答させていただいています。
先日、入社して数か月の若いグループホームの職員さんが受講してくれて、次のような質問を受けました。
Q:何度も外に出られる入居者がいて、その理由を考えたとき、きっと居心地が良くないのではないかと思うのですが、和田さんならどのように思うのか聞いてみたいのですが。
入社して五か月の若者が「その理由を考えたとき居心地が良くないのではないかと思う」と言えるのは、その時点で素晴らしいなぁと思いましたので、その捉え方は素晴らしいとお伝えしました。
そのうえで、そもそも人の行動について「意味や目的をもって行動する」「意味や目的の重い方に行動する」という持論を述べさせていただき、そう考えた上で、その方の外に出るという行動の理由探しを職員間で話し合ってみてはどうかと投げかけました。
答えがでないかもしれませんが、往々にして外に出てしまう=徘徊=BPSDだぁ(症状扱い)ってしてしまいかねない業界にあって、「なぜ外に出るんだろう」の「?」を語り合える介護現場ってステキじゃないですか。
いやぁ、介護現場にこういう惚れ惚れする若者がどんどん入ってきて欲しいし、こういう若者を腐らさないように力尽くさないといけないなって改めてカツを入れなおしました。
写真
久し振りに厚生労働省を訪ねると、ステキなポスターが貼ってありました。ダウンロードして使用していいそうです。 他バージョンもありますよ。
目立つポスターの掲示で「無意識の意識」で、意識化できればと思いました。