辻川泰史の介護事業経営に必要な考え方
一期一会の出会いを大切にし、介護のプロとしてサービスを提供する辻川泰史さんによる、これからの事業所運営の指南ブログ。
- プロフィール辻川 泰史 (つじかわ やすし)
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1978年東京都生まれ。98年、日本福祉教育専門学校卒業。
老人ホーム、在宅介護会社勤務を経 て2002年、(有)はっぴーライフを設立(05年に株式会社化)。08年、(株)エイチエルを設立。現在、コンサルティ ング、講演、セミナーなどでも活躍中。
著書に『福祉の仕事を人生に活かす!』(中央法規、2009年)がある。
はっぴーライフHP
http://www.hl-tokyo.com/
対談ムービー http://www.youtube.com/user/2g66
ハートのサボテン
仕事をしていて、思うようにいかずに、つらい状況だというときがあります。しかし、あとで振り返ってみると、あの体験、経験をしたことが良かったということがあります。経験をし、課題に向き合うこと。そして克服することで成長できたこと、成長できたことの繰り返しで今の自分があるということが多くあると思います。
私の経験でも、今になって振り返ると、そのときは大変だと感じたことでも、今思うとなんてないこと、乗り越えて良かったと思うことがあります。
14年前の2002(平成14)年9月に起業をしました。当時の今頃の時期は、訪問介護の事業所の開設したときでした。当然ながら、最初はお客様(利用者様)は少なく、収入もゼロです。会社に車はありません。移動手段で使用できるのは、唯一の会社の財産でもある自転車一台です。挨拶に関係機関へ自転車で回り、汗だくになりました。
現場の仕事や営業で帰社してもスタッフは業務を終え会社にはいません。「お疲れ様」と言ってくれる人はいません。夕方に事務所(ワンルームマンションの一室)に戻ってまってくれているのは今は枯れてしまったハートのサボテンだけです
起業なんてしなければ良かったかな?
本当に利用者様は紹介してもらえるのか?
果たしてスタッフに満足な給与は払えるのか?
起業というとんでもない事をはじめてしまったのではないか?
そんな表現のしようもない感情になりました。悩んでいても何も変わらないので、動きました。スタッフを集めるために駅前でビラ配りもしました。無我夢中でした。
しかし、今にして思えば良い思い出であり、あの経験があったから、ゼロからでも何とかできるという自信がついたような気がします。
現在は必要のないと感じることでも後々になって、それがあって良かったということもあると思います。自分に降りかかってきた課題に立ち向かい、時には身をまかせながら噛みしめることが大事だと思います。
森信三先生の言葉
最善感
「我が身に振りかかってくる一切の出来事は、
自分にとっては絶対必然であると共に、又、実に絶対最善である」