高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?
全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。
- プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)
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ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。
中央法規出版のお引越し
「実は来年、ここを引っ越すんです」
「へぇ~、この近くにビルでも建てるんですか?」
「自社ビルになるのは違いないんですが、ちょっと遠くなりますね」
「ど、どこですか?」
「JR御徒町駅から歩いて10分程度のところです」
私の担当編集者M下さんから、場所を聞いた私は、ちょっと絶句しました。し、渋い! JR御徒町駅といえば「台東区」です。それも「上野」です。花見を上野公園でやれるからいいですね、なんて戯れ言を言いたい気持ちを飲み込む私。
この時、私の脳裏に浮かんだのは、「えぇ~、遠くなるなぁ」ということ(失礼)。なにせ、新宿御苑前駅そばにある私の事務所から、移動時間10分弱。JR代々木駅から徒歩30秒! 中央法規出版唯一の「非常勤著者」(命名者:M下氏)として、単行本の最終校正作業となれば、毎週のように通っていた私なのですから…(^_^;)。
ケアタウン総合研究所を立ち上げたのは、介護保険スタートの2000年。私の実質的デビュー作(?)となったのが『ケアマネジメントの仕事術』で、これを出版していただいたのが中央法規出版でした。この本を出す1年前に、法研から『地域支援コーディネートマニュアル』を出していましたが、これは主に在宅介護支援センター向けに書いたものでした。
ケアマネジャーの皆さんに、名前を知っていただくきっかけとなった「仕事術」。当時は「ビジネス・マネジメント」の切り口で書いたこの手の本がなかったので、研修会場では予想以上に手に取っていただけたようです。
この企画を最初に持って訪れた時のことは、今でも忘れられません。
中央法規出版は、介護・福祉分野ではミネルヴァ書房と双璧をなす二大巨頭です。そこから自分が本を出せるかも?と思うと、編集部に一歩足を踏み入れる私の胸はバクバクでした。
「あれ…なんか高校の職員室みたいだな」
これが私の第一印象。めざす月刊ケアマネジャー編集部は一番奥なので、右脇の廊下的スペースをそろりそろりと歩くと、編集部の皆さんの視線(誰だ、あの人?)を感じたものです。
それ以来、「非常勤著者」となった私は、編集部に結構足を運ぶようになりましたが、M下さんから「さっきまで、K極先生がおられました」「S澤先生がこの後来られます」などなど、すっかりおなじみの大先生方の名前を聞くだけで、同じ空間にいる自分に不思議を感じたものです。
数限りない校正作業&打ち合わせをした会議室脇の本棚には、かつての出版物がズラッと並んでいます。これを眺めているだけで、福祉・介護出版物の30年を振り返ることができたので、とても貴重な体験でした。
この会議室の光景も、やがて記憶の彼方となり、中央法規出版の社史にこの編集部の写真も掲載されるのでしょうか…!(^^)!
明日(25日・金)からが、お引越しの本番だそうです。陣中見舞いにいけないのが残念です<(_ _)>
私の次の新刊、奥付の住所は、「台東区上野~」となるようです(^^ゞ。
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