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高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?

高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。

プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

「文章の書き方」を教えるということ

 私の研修の領域、つまり対象ですね。それはケアマネジャー、地域包括支援センター、施設管理職、社会福祉協議会職員と考えると6つの領域になります。
 テーマといえばけっこう多くて30種類ほどあります。なかでもちょっとユニークなのは「文章の書き方」研修になるのかなと思います。


 ケアマネジャーの皆さん向けなら、アセスメントやサービス担当者会議、ケアプラン作成、相談援助に活かす質問力が主です。地域包括支援センターの皆さんなら、地域ケア会議、支援困難ケース、介護予防ケアマネジメントですかね。
 そうそう、多職種連携や虐待ケース対応もあります。

 そのなかでもちょっと異彩?をはなっているのが「文章・記録の上達術」。はじめたのは10年前でしょうか・・・本格的には7年前くらいかなと思います。

 もちろん私もケアプランの書き方研修は行っていました。
 しかし、それと「文章の書き方」研修とは違います。
 ケアプランの書き方って、じつはいかにアセスメントするか、プランニングするか、それが命なんですよね。それを文字化したのがケアプランなのです。
 ちょっとわかりにくいですか?(^^;)

 つまり、第1表はたしかに文章力が必要です。どちらかというと利用者(家族)の意向を聞き取った「話し言葉」を「書き言葉」に書き換えるスキルが必要です。
 総合的援助方針は2表の中味にもとづき、ケアチームとしてどのような方向で支援していくのか、をまとめた文章です。
 ですから要約する文章力が必要となります。


 では第2表はどうか。文章力というよりプランニング力です。文章といえるほどの長さはなく、せいぜい10文字程度ですね。
 第3表はスケジュール表なのですから文章力など必要ありません。


 文章力が求められるのは日々の「支援経過記録」です。
 だったらそれを日々のなかで「書く力」をどうやったら身につけられるかというのが現場のニーズです。

 どうにも、前置きが長くてすみません(^^;)。
 ではどういう研修を行っているのか・・・ですよね。
 ぶっちゃけで話すと、「○○の文章は・・・という風に書きなさい」という指導的な文章の書き方研修は簡単です。
 しかし、危険なのは、そのパターンしか文章を書けなくなるということです。それを応用できない領域の文書を書かなければいけない場合には、応用がまったく効かないということなのです。
 これは本当にこわいことです。


 私の研修を極端に表現するあと「日本語文章講座~基礎編~」というノリです。このネーミングは受講生の方やケアマネジャーのみなさんを下げる(ディスル)つもりはまったくありませんので・・・(^^;)。
 つまり私たちは案外と学校で日本語の書き方はやっていません。やっていてもせいぜいが書き取りや作文レベルがほとんどです。
 あと読解力ですね。小説や詩、ルポルタージュなどを読ませ、内容をまとめたり、筆者の意図を尋ねたり、文字抜きの箇所に接続詞や助詞をはめこんだり・・・どこにも「自分のオリジナリティで書く」という授業がほとんどありません。
 これからは違うでしょうが、少なくとも30~40年前はなかったですね。

 だから現場のケアマネジャーのみなさんが「文章を書くこと」に苦手意識を抱くのは当然です。その苦手意識のままに支援経過を書くとなると「どう書けばよいか」というノウハウばかりを得ようとする。
 そして手ごろな「支援経過記録本」を見つけて、ひたすら「真似する、模倣する、モロにパクる」ということに。
 これでは力がつくわけがありません。

 ですので、私は小学校5年生レベルの「国語の授業」のような講義をします。なぜなら、そこからやらないと「そもそもの力」が身につかないからです。
 要するに簡単な方程式や因数分解が解けるようになるためには、算数のレベルがわからないといけないからです。

 詳しくは次回のブログに書きますね(^.^)

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    |詳 細|WEBにて→http://caretown.com/tokyo/caremanage2903.shtml
 
■ 全国研修の様子はケアタウン総合研究所の公式FBをご覧ください。


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