メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?

高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。

プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

採用面接のやり方を改善しなくては!

 先週の10日、つまり「介護の日」の前日、私は埼玉県社会福祉協議会主催の研修会の場にいました。
 タイトルは「福祉人材の採用と新規採用職員の育成」。サブタイトルがすごい。「複数面接と実技観察」なのです。
 今回のブログはこのテーマを書かせていただきますね。


 今年の2月~3月に石川県社協の依頼で行ったときは3日間でした。今回はコンパクトに1日となりました。
 そのため、かなりハードな研修会となりました。

 参加は約90名。施設・事業所の割合は5割が高齢施設、3割が保育、2割が障害でした。


 講義の冒頭、どのような点で採用に困っているか、を話し合ってもらいました。いずこも「来ない」という悩みと「いい人がいない」という声ばかりです。
 そこで、「募集はどうやればよいか」をお話ししました。
 「一番は職員紹介です。職員の人脈に頼ってみましょう。定着率も高いですからね」
 そして・・・次にお話をしたのは「ヘッドハンティング」です。
 「いい人は待っていても応募してきません。まずはみなさんの声がけから始まるのです」
 さすがにこの提案には・・・みなさん、ちょっと躊躇気味。
 「ヘッドハンティングすることで、みなさん自身のプレゼン力も高まりますし、なにより人を見る目が育ちます」


 その後、3時間をかけて、「面接の着眼点」や「面接10の質問」、さらに「面接評価シート」の活用の仕方までお話をしました。

 そして2時からはいよいよ実技観察の時間です。
 「明日からすぐにでも現場に入ってもらうのに実技を見ていない、実技を見せてもらっていない、ということを皆さんはどう思われますか?質の高いケアをめざすなら当たり前のことと思われませんか?」
 それから実技観察の意義を簡単に講義してから、さあいよいよ実践です。


 実技観察というととても時間がかかると思われますが、ものの5~6分程度です。

  • ・ 設定の説明
    (高齢向け:要介護3の認知症の方をトイレに移動介助する)
    (保育向け:いじめられて泣いている3歳児を仲間の輪に入れる)
    (障害向け:25歳の自閉症で拒否のある人を作業に取り組ませる)
  • ・ 設定への質問
  • ・ 実技を行ってもらう(3分程度)
  • ・ 実技終了後、面接者が質問する
  • ・ 協議:面接者2名と利用者役1名で採用の可否を協議
  • ・ 応募者に可否を伝える

 実際の面接ではその場で可否を伝えることはありませんが、今回は特別にやってもらいました。
 最初は戸惑っていた利用者役も、慣れてくるといろんなバリエーションを入れてきて、とても楽しいワークを体験してもらいました。


 今週のメールマガジン「元気いっぱい」第470号(無料)ムロさんの怒り心頭「人工知能(AI)にケアマネジメントは無理!」(第1・3木曜日に配信)です。新しいコーナー「ケアマネ駆け込み寺」「ムロさんの本棚」がスタートしました!(^^)!⇒ http://caretown.com/genki/
■ 東京スクール 「新・ケアマネジメントの仕事術」連続セミナー
  • シリーズ(7)「めざせ、モニタリングの達人!~ケアプラン評価とリスクマネジメント~」(定員15名限定 残席6名)
    |日 時|12月18日(日)10:30~17:00
    |詳 細|WEBにて→http://caretown.com/tokyo/caremanage2812.shtml
 全国研修の様子は、ケアタウン総合研究所の公式FBをご覧ください。