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高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?

高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。

プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

熟慮:言い回し考:口が渇く前に口先三寸?

 舛添東京都知事の弁明が酷評をかっています。バッシングの嵐はすさまじく、ボクシングにたとえるなら12回までにボディいっぱいのパンチをもらってフラフラになっているのに、なぜかダウンしない。打たれ強いのか鈍感なのか・・・もうほぼパンチドランカーにさえ見えます。


 舛添都知事が政治資金で超セコイ買い物(例:肌着、贈り物)や使途不明金的使い方(例:年始のホテル○日月の部屋代)をしたこと、都知事となって超豪華な使い方(例:スイートルーム)をしていることはメディアを通じてみなさん知るところですので、ここではあえて触れません。

 舛添都知事が「朝まで生テレビ」で故大島渚監督と丁々発止のやりとりをやっていた頃から見ているので、当時の頭良さげな発言はなかなか注目するものがありました。
 ところがいまの姿はまさに「晩節を汚す?」有様。週刊○春には、ベストセラー「母に襁褓(むつき:オムツ)をあてるとき」の暴露記事を書かれ、親族縁者からは総スカンという・・・。実に人生とはバランスが取れているものだなと感慨深いものがあります。

 それはそれとして・・・驚くのは、舛添都知事の言い訳・言い換え・弁明フレーズの見事さです。いやいや、ここまで並べるとなかなか壮観です。それは私の正直な感想です。
「この段階で、まだそう言い張るんだ!そう言うんだ・・・!」
 まさに言い回しは天才的なものがあり、感動さえ覚えたり・・・。
 どうやらカンペらしきものはあるのですが、それでも幾重にも繰り出される「事実をぼやかすフレーズ」は、よくもまあ・・・です。

 ちょっと舛添語録?を並べてみましょう・・・。


  • ・精査してからきちんと説明したいと・・・
    自分の言葉で話すと誤解を与えてしまうとよくないので「精査してから」という言い回しで逃げを打ちます。まさに誠実に対応している印象を与えながら、実は時間稼ぎをしているのはミエミエです。
  • ・第三者機関の厳しい目で・・・
    これは不祥事があったときに当事者に対して事実を明確にするときに効果を発揮するのが「第三者機関」。ですから当事者と利害関係者であってはなりません。と、ところが自分で選出したという第三者機関にどれほどの客観性があるのか・・・
  • ・法的には問題がないので・・・
    これも叩かれています。つまりは常識的に法律の隙間を縫ってギリギリをやっています、と白状しているようなものです。細かく規定しておかない法律が悪いのだ、と完全居直り状態です。
  • ・相手に迷惑がかかるので名前を言うことはできない。
    都民の迷惑より相手の迷惑を配慮する姿勢は都知事としてはいかばかりでしょう。相手にも人権があり、個人情報保護の点でも話したくても話せない、むずかしい事情を汲んでくれという、言い回し。事の重大性をなんらわかっていません、この人は・・・。
  • ・全力で政務にまい進する・・・
    こんなことは当たり前のことですね。まい進したいのにそれを阻むのはメディアや議員、そして都民だとまで言い募った知事が過去にいたでしょうか?
  • ・死んでも死に切れません・・・ですので、引き続き・・・。
    知事を続けられなければ「死んでも死にきれない」と議会で懇願するとは・・・まさにここに本質が表れています。つまり自分の主張が理屈で通らなければ懇願で通そうという・・・このようなお涙頂戴のフレーズが語られること自体が自分中心の発想の人であることの証左です。

 私も東京都民・・・「開いた口がふさがらない」気分をどこにぶつけていけばよいか、歯ぎしりする気分です。
 策士、策に溺れる・・・の諺通り、ここにありのような・・・。
 古人の言は深いなぁ。

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  • 第2期「新・ケアマネジメントの仕事術」東京スクールは6月からスタート!
    ◇シリーズ(1)「ケアマネジャーの仕事力~チームマネジメントとセルフマネジメント~」(定員15名限定)
    |日 時|6月26日(日)10:30~17:00
    |詳 細|http://caretown.com/tokyo/caremanage2806.shtml
  • シリーズ(2)「利用者(家族)との出会いとインテークの勘所~新規ケースと引き継ぎケース~」(定員15名限定)
    |日 時|7月31日(日)10:30~17:00
    |詳 細|WEBにて→http://caretown.com/tokyo/caremanage2807.shtml
 全国研修の様子は、ケアタウン総合研究所の公式FBをご覧ください。

研修会場・写メ日記

新発田市:地域包括支援センター主任介護支援専門員部会
「利用者の「自立と自律支援」とケアマネジャーの立ち位置と役割」