高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?
全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。
- プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)
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ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。
新連載「考えるヒント」のはじまり!
「月刊ケアマネジャー」2014年3月号で連載「高室流・自分育ての学び術」を終えました。先日、担当のH編集員から読者モニターアンケートが届きました。その中に「高室氏の連載が終わるのは残念です。新たな連載を希望します」とありました。これって、とてもうれしいですね。
と…感傷にひたる間もなく(^_^;)、新連載がスタートです。
今回のタイトルは、「高室流考えるヒント」です。文芸評論に詳しい方なら、「おお、なんと大胆!」と思われるでしょう。なにしろ、あの文芸評論の大家である小林秀雄と同名の本をパクっているからです。正直…(^_^;)。 ちょっと言い過ぎかなぁ。ただ、このタイトルでいこうと決まった時は、ちょっと襟を正す気分になったのは本当です。
では、なぜ「考えるヒント」なのか?
なぜ、高室流なのか?
新連載を始めるにあたり、編集部で1月に打ち合わせをしました。
H編集員はいつもの、喋り出しに力が入り語尾がよく聞こえない話し方で「今度の新連載、のコンセプト、ど、どうしましょう?」と振ってきました。
私は「う~ん、私もここ数日考えていたんですが、どうもしっくりくるアイデアが出ないんですね。これまではノウハウっぽいことが多かったですよね。これはもうやめたい。そうでなく、もう少し、ケアマネジャーのみなさんにとって考える素材となるような、そんな連載にしたいんですよ、今度は。まあ漠然とですけどね」
それから話題はあっちこっちに飛びまくり、本題とは関係のない「最近気になる業界話題」の話の中で、私が「ケアマネジャーのみなさんって、不思議な言葉を使いますよね。一般では使わないような言い回しや、一般とは違った意味の言い回しとか、ですよ。それが逆に発想を狭くしているんじゃないですかね」と。
「たとえば、どんな言葉ですか?」とH編集員。「そうですねぇ…なじみの関係、家族の範囲、家族がいない、住み慣れた地域とかですかねぇ。その人らしさって言い回しも相当に乱暴ですよ。援助側の勝手な決めつけや思い込みっぽく感じるんですよ」などなど。
これがきっかけで、ケアマネ・介護業界の「不思議ワード」の話題で盛り上がっていたところ、私の中に「よし、これを連載でやってみたらどうだろうか?」というアイデアがひらめいたのです。