高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?
全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。
- プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)
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ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。
連載の本音:内側からのモチベーションアップ
月刊ケアマネジャーではじまったモチベーションアップの連載。4月号の第1回は「仕事モードの自分をつくる」でした。読まれた方、いかがでした?ピンときましたか?(^^;)
第2弾となる5月号は「内側からのモチベーションアップ」です。
一般的にモチベーションアップといえばまず「外側からのモチベーションアップ」をとりあげるのがセオリーです。自分にご褒美をする、言葉でやる気になるなど、実にわかりやすいからです。しかし、それを先にやると「内側からのモチベーションアップ」が実に付け足し的な印象になりやすいのも事実です。
本来、人のがんばりって「外側」だけでないはずです。誰からもほめられなくて自腹の持ち出しでも、社会的な意味や使命感で頑張る人はたくさんいます。
それってなにかというと「内側からのモチベーション」が強烈に働いているからなのです。
ですので、今回も先に「内側から~」をとりあげました。
では、「内側から」とはどういうことか?
それをひと言であらわすなら自己成長や自己実現といえばよいでしょう。役立ち感(自分は役に立っている)もあるでしょう。結果、自己肯定感が満たされさらに取り組めるという「善循環」が生まれます。
それと、周囲の反応や結果はさておき、本人はやたらやっていること自体が楽しい、夢中になれる、というもアリなんですよ。
世間でよくいう「仕事は楽しみながらやりましょう」というフレーズ。これも一理あるわけです。
でも、とかく「仕事=人間修業」ととらえる人がいます。それもいいでしょう。しかしガマンモードの人が「質の高い仕事」ができるというわけではありません。むしろ楽しんでやっている人のほうが無理なくかなり踏み込んだ仕事を仕上げるということはよくあります。
私が今回大切にしたいのは、自己決定です。つまり自分で決めているかどうか、ということ。上司や周囲からの命令や指示でやっていて、心のなかからモチベーションが上がるでしょうか?もちろん「頼まれごとは試されごと」と自分流に切り替えてがんばる人もいるでしょう。でも「頼まれごと」が相手にとって責任回避や一方的な負担の軽減だったらいかがでしょう。
たぶん・・・「おもしろくない」のではないでしょうか?
つらいことも無慈悲なことも、自分なりに決めて(覚悟)して臨んでいるなら、それも高いモチベーションの1つと私は思います。私もこれまでの人生で、あえて「損な役回り」を引き受けたことがあります。「火中の栗」をいくどとなく拾ったことか・・・(^^;)
しかし、そういうときって案外とモチベーションは下がっていませんね。むしろあがっています。反骨精神といいますかね。
結果、相手が期待していない以上の成果(実績)を見せることができたとき、内心で「どうよ!」とこぶしを握り締めたものです。
このように内側からのモチベーションは、いっけん周囲からはわかりづらいのですが、いぶし銀のようにしぶとく燃え続けさせることができれば、かなりのプレッシャーやストレスにも対応できます。
その点で大切なのは「期待する自分」があるかどうか・・・自己成長なんて、そう簡単にできるものではありません。最低3年、長いものなら10年単位だったりします。そのとき、ただゴールもなく歩き続けるより、自分なりの「目指すゴール」が具体的にあるなら、歩くペースもルートも調整できるでしょう。
しかし、当然、つらいときや落ち込むこともあります。仕事以外に身内のことで打ちひしがれる時もあるでしょう。そのときに役に立つのが外側からのモチベーションアップなのです。
ですから、先に「内側から」をやってから次回に「外側から」をやった次第ということです。
いずれにしても、月刊ケアマネジャーを定期購読されていない方は書店かアマゾンで購入するか、知り合いで読者の人から見せてもらってみてください。
きっとあなたのモチベーションがアップするヒントがあることと思います!(^^)!。
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