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高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?

高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。

プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

支援という言葉に逃げない

 昨日は石川県かほく市の研修会。テーマは「多職種連携でつくる“本人らしさ”をめざしたプラン」でした。約80名近くの参加でした。かほく市以外にお隣の羽咋市や金沢市、能登半島のはじっこの珠洲市からの参加もありました。

 ケアプランや文章・記録がテーマの時に、かならず触れるのが「支援」という表現についてです。


 ケアマネジャーの皆さんがよく使いたがるのが「支援します」ということばです。総合的援助方針では使いまくり(^^;)。第2表のサービス内容にも盛り込んでいることも。サービス担当者会議でも「チームとしても支援していきたいと思います」の言葉で絞めるととてもまとまりがいいようです。そこで疑問に思うことは「で・・・何をどのように支援してくれるの?」がさっぱりわからないことです。

 新「ケアマネジメントの仕事術」を執筆しているときに、これは自分なりに整理してみないといかんなと思い、「支援」をキーワードに例語辞典を探っていくと、あるわあるわ、その数なんと70キーワードくらいありました。しかしそれを漠然と並べても「?」なので、シーン別に整理をしてみました。その一部です。

  • ・ 不安なとき、わからない時への支援・・・傾聴する、説明する、助言する、教える、やり方を見せるなど
  • ・ 行った結果への支援・・・共感する、評価する、ほめる、感動する
  • ・ 心を支えるための支援・・・傾聴する、同意する、賛成する、支持する、うなづく、ほほえむ、励ます、応援するなど


 これ以外にも、ADLに支障がある時の支援、IADLに支障がある時の支援からさみしい時の支援、人権・権利擁護のための支援などを説明します。す、す、すると・・・受講者のみなさんから「私、支援っていう言葉をたくさんつかってきましたが、このように考えたことがありませんでした」「こんなに幅広いんですね」「たしかに私がケアマネジャーになるまでは、支援という言葉に触れたことはありませんでした。一般のみなさんには確かにピンと来ないことはわかります」などなどの声が聞かれました。

 言葉は聞き手にとってわかりやすいこと、正確であることが大切です。とりわけ個別サービス計画に「支援します」と書いていては利用者(家族)にとってはさっぱりわからないし、現場のヘルパーさんや介護スタッフは戸惑うばかりでしょう。具体的に書くことで「支援すること」にブレやモレをなくすことができます。

 今週のメールマガジン「元気いっぱい」第452号(無料)ムロさんの熟考「それで見分けられるの?~老人ホーム転落殺人事件考~」(第1・3木曜日に配信)です。メルマガは随時登録受付中です。⇒ ケアタウンの公式HP
  • シリーズ(9)「ケアマネ事業所の人材育成とメンタルマネジメント~採用・配置・育成・メンタルマネジメント~」(定員20名)
    |日 時|2月28日(日)10:30~17:00
    |詳 細|WEBにて→http://caretown.com/tokyo/caremanage2802.shtml
  • シリーズ(10)「地域包括ケアにおける地域密着型サービスのケアマネジメント~グループホーム・小規模多機能型居宅介護の勘所~」(定員20名)
    |日 時|3月27日(日)10:30~17:00
    |詳 細|WEBにて→http://caretown.com/tokyo/caremanage2803.shtml
 全国研修の様子は、ケアタウン総合研究所の公式FBをご覧ください。

研修会場・写メ日記

熊本県山鹿市在宅ケアネットワーク協議会研修会
「地域包括ケアの構築~自信をもって地域の連携づくり~」

大分県中津市介護支援専門員協議会研修会
「本人らしさに着目したアセスメント技術」

石川県かほく市高齢者支援センター研修会
「多職種連携でつくる本人らしさをめざしたケアプラン」