高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?
全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。
- プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)
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ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。
感情の表出~声、表情、所作~
昨日は群馬県前橋市、今日は伊勢崎市で「ケアコミュニケーション」の研修会でした。長野・群馬・埼玉で福祉用具レンタルから施設を展開するエフビー介護サービス(株)主催の研修です。
まだ「ケアコミュニケーション」という考え方はありません。しかし、一般的なコミュニケーション手法が介護の現場ですべて通用するとは到底考えられません。
話し方教室の講師の研修は社会的礼儀としての会話や挨拶では、それなりに効果はあっても、介護現場ではどうでしょう・・・かなり苦戦するでしょう。
なぜなら話し方教室で行うのは一般健常の方が対象であり、とりあげるシーンは結婚式の祝辞や会社の朝礼などごくごく普通の空間です。
ところが、ケアマネジャーや介護現場で向き合う人は・・・
- ・難聴、つまり音が聞こえづらい人が多い
- ・早口だと聴き取れない人が多い
- ・聴いた話をすぐに忘れてしまう人が多い
- ・体調が悪く、人の話をジッと聞けるほどの人が少ない
- ・話の内容に関心がない
などの傾向があるのではないでしょうか?
今回の研修でも冒頭にこの内容を話します。
みなさん、とても大きくうなづかれます。
そこで、一般的な話し方教室でない、まさに「高室式」といえるケアコミュニケーションの研修は始まります。
ケアコミュニケーションの基本は「伝える」こと。ただ話せばよいのではなく、聴き手が納得できるように「わかりやすく伝える」ためにはどうすればよいか。
声を「大小、強弱、速いゆっくり」で工夫するだけで、伝わり方はかなり違います。
そして滑舌。つまり、メリハリですね。
さらに、そこに感情を込めると見違えるように印象は変わります。
「そうなんですか」を・・・
- ・素っ気なく言う
- ・感動して言う
- ・ホッとして言う
- ・うれしい気分で言う
このように感情のこめ方を変えるだけで伝わり方はかなり変わります。
これを実際に立ってもらい全員に体験してもらいました。
さらに表情と所作(動作)をつけることで、わかるだけでなく、思いを利用者(家族)やケアチームに伝える事が可能となります。
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|日 時|9月20日(日)10:30~17:00
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|詳 細|WEBにて→http://caretown.com/tokyo/caremanage2710.shtml
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