高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?
全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。
- プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)
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ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。
高室流考えるヒントの本音:自立と自律
1月号は「自立」がテーマでした。しかし、あえて「自立と自律」としました。なぜなら・・・介護保険では「自立支援」ばかりを求めて「自律支援」は、ほとんど?注目されていないからです。
というわけで「自立と自律」としました。
それと、もう一つの理由・・・これが肝心です。
ケアマネジャーの方のなかに、利用者(家族)に「自立」というと「できること」と説明しているからです。
これはまずいと、かなりまずいと・・・なにせ、できないことやできにくくなっていることが多いみなさんなわけですからね。
そこに「できること」を支援しますとなると、ちょっと混乱されるだろう、と私は考えました。
では、どう説明すればよいか・・・
そこで「自立=行うこと」と説明すれば、とてもスッキリしますね。自立の文字に「立つ」を使うから、よけいに分かりにくかったりすることも影響しているかもしれません。
そして、自分で行うにも「どのように行うのか」だけでなく・・・
- ・どの服を着たいのか
- ・何を食べたいのか
- ・どのように部屋を掃除したいのか
- ・なにをどのように整理整頓したいのか
- ・どこにお出かけしたいのか
これらを自立で表そうとするととてもむずかしいですね。むしろ「自律」の範疇ですね。
ですから、並べて扱ったわけです。
では、これをイラストでどう表現するか・・・これもけっこう楽しみながら悩んでいます。
今回は、ヘリコプターの例を使いました。というのも・・・
コラムを読んでいただけるとわかるのですが、災害用のヘリコプターは、指示通りに飛べる段階から、自分で判断して飛び続けられるヘリコプター(自律飛行)をめざす段階にきているという話を研修会でしているので、それをイラストにしてもらいました。
最後に「あなたのケアマネジメントは、自立型?自律型?」を締めにしました。これも、最後にどうオチをつけるか(^_^;)、もけっこう悩むところです。
考えるヒントも10回を迎え、佳境に入ってきた気分です。(^_^;)
ということで、次回の2月号は「福祉とふくし」です。
お楽しみに・・・!(^^)!
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