ほじょ犬って、なあに?
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)
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NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)
第42回 障害者に関するいろんなマークについて♪ その3
さて、今回はマーク特集の最終回です! このマーク、わかるかな~?
と、本題に入る前に、改めておさらい。補助犬の中でも「聴導犬」は、目印になることが重要なお仕事の1つです。聴覚障がいのある方は、外見上見ただけでは障がいがあることがわからないので、日常的に必要な援助を必要な時に受けられない現状があります。そこで、「聴導犬」という表示を付けた犬を同伴していることで、周囲の人から「聴覚障害者」である事を気付いてもらえるので、必要な情報を周囲から提供してもらえます。これも一つのマークですね♪
では、本日1つ目のマーク。
いかがでしょう???
【ハート・プラス マーク】といいます。内部障害や内臓疾患のある方を示すマークです。
「内部障害・内臓疾患」というハンディは、この国ではまだ充分に認識されていません。内臓に障害があっても、外観からはわからないため、“自宅で”“電車の中で”“学校で”“職場で”“スーパーで”「つらい、しんどい」と声に出せず我慢している人がいます。一般社会にそんな人々の存在を視覚的に示し、理解の第一歩とするため、このマークは生まれました。公共スペースにマークの表示を求め、その存在を示す活動は病名、症状、障害団体の枠を超えて広がっています。
→NPO法人ハート・プラスの会 サイトより抜粋
知っていなければ、必要な援助をすることができませんよね。ですから、ぜひ、様々なマークがあって、様々な人達が『同じ社会に参加している』ということを知ってください。
【ヘルプマーク】といいます。これは東京都独自の取り組みです。
義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としていることが外見からはわからない方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう作成したマークです。ヘルプマークの配布や優先席へのステッカー標示等を、平成24年10月から都営地下鉄大江戸線で、平成25年7月から全ての都営地下鉄、都営バス、都電荒川線、日暮里・舎人ライナーで開始し、さらに、平成26年7月からゆりかもめ、多摩モノレールへと拡大して実施しています。また、平成26年7月から民間企業への働きかけも実施する予定です。
ヘルプマークを身に着けた方を見かけた場合は、電車内で席をゆずる、困っているようであれば声をかける等、思いやりのある行動をお願いします。
→東京都福祉保健局 サイトより抜粋
さて、補助犬同伴可マークに続き、3回にわたって、障害者に関わる様々なマークをご紹介してきました。どのマークも同じですが、国民全員が知っていなければ、何の意味もありません。ぜひ、世の中には色々なマークがあって、知ってもらうことを必要としている人がいるのだ、ということを知ってください。
参考ページ) 内閣府「障害者に関するマークについて」
まずはあなたが「そうなんだ!」と知る・気付く → そして、それを家族や友人等に話す → そしてまたそれを家族や友人等に…と、少しずつ優しさの輪が広がり、『すべての人と動物に優しい真のUD(ユニバーサルデザイン)社会』が実現できるよう、引き続き頑張って情報発信していきたいと思います♪
さて、次週からは、夏休みスペシャル企画!「ほじょ犬、水族館に行く!!!」です。お楽しみに♪
- ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より
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