ほじょ犬って、なあに?
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)
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NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)
第305【女性って話が長いから会議が進まない・・・?】
最近の私は、静電気が大変です・・・。ついに、水道で手を洗おうと思ったら、落ちてきた水と手の間に「パチン」と音がして驚きました・・・! 何度も手は洗うし、そのたびにハンドクリームつけてる暇ないし、外出先ではしょっちゅうアルコール消毒するし・・・もともと、手の皮膚は強くそうそう荒れることはなかったのですが、冬場の食器洗いの洗剤の影響も相まって、さすがに手荒れ注意報です・・・(涙)。今も思い出して、デスク横のハンドクリームを付けましたが、そうすると、PCを打つのが・・・なかなかに難しい問題です・・・(苦笑)。
彼らの透き通った瞳には、いちばん大好きなパートナーが映っています・・・♪
そこには「男だから」とか「女だから」とか「障害者だから」とかの
フィルターは存在しません。
そこにあるのは、無償の愛だけ♪
報道でとある大物政治家の発言が物議を醸しています。「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります。」という発言の前後全文を読みました。あ~あ、言っちゃった。というのが正直な感想です。結局、撤回はされましたが、彼の中では何も変わっていませんよね。変わりようがないのはわかっています。だって、そういう文化の中で偉くなって来られた方ですので。私はもう期待はしていません。でも、これも私の中にある「当たり前」になってしまっている問題でもあります。
ただ、オリンピック・パラリンピック憲章を考えた時に、「今後対応される方はどういう方が望ましいのだろう?」とは考えてしまいます。
日本という国の女性蔑視がひどいのは、最近のことではありません。長~い歴史の中で蓄積されてきたものです。教育にも根深く残っています。そして、それは障害者に対する差別意識も同様。さらには、動物に対する差別的な考え方も、実はとっても根深く残っている国なのです・・・
「畜生」という言葉、ご存じですか? 仏教で、私たちが生まれ変わりを繰り返す、六つの迷いの世界、「六道(ろくどう)」の一つで、「畜生道(ちくしょうどう)」というものがあります。どんな生まれ変わりになるかというと、諸説あるようですが、ようは「弱肉強食の自然界で、常に死と隣り合わせで常に不安におののく恐怖の競争社会」なのだそうです・・・。怖いですね・・・。また、「家畜に生まれると、人間にこき使われて一生ただ働きさせられる」という印象もあるようです。これもまた怖いですね・・・。でも、世界では今、家畜たちの福祉(welfare)の見直しが急速に進んでいます。これもまだまだ日本では知られていない世界の「当たり前」なのかもしれません。
最近「畜生」なんて言葉、実際に使っている人、最近あまり見聞きしません。昔~は、近所のおじさんとか、応援している野球チームが負けたりしたら、どなっていた気もしますが・・・(苦笑)。
やっぱり時代は、私が生きてきたこの四十数年間の間に、大きく変わってきていると思うのです。うちの家族は、猫のクルミさんを見て、全員が「クルミちゃんはいいな~、ずっと安全な家で好きなだけ寝て好きな時に食べて、遊んで、羨ましいな~♪」といいます。弱肉強食の世界にはまったくいません。もちろん、野良でかわいそうな状況の猫たちもいますが・・・ようは、世界が変わり、使わなくなる言葉もありますし、使わなくなる感覚もあるのだと思います。
障害者差別だってそうです。昔の障害者は「外出さえ躊躇する」のが大多数だった時代もあります。前回の東京オリンピック・パラリンピックの時に、海外からの障害がある選手たちが、競技後にお酒を飲みに街に繰り出していくのを見て、日本人は衝撃を受けたのです! 当時の障害者は、競技が終わったら、施設や病院に戻っていました。全く「当たり前」の文化が違ったわけです。
今では、障害者の社会参加は大きく進みました。そこには、多くの当事者たちの努力と犠牲があって、今があります。でも、それでもまだまだ、障害者に対する風当たりや「当たり前」の壁は立ちはだかっています。ぜひ、それらを打ち破っていきたいですね。それこそが、本当のインクルーシブな社会、SDGsの実現につながると感じています。
さて、女性蔑視発言に戻ります。
話が長いのは「女性だから」ではなく、「個人の能力・資質」の問題だと思います。私は今まで、男性でも話の長~い方はたくさん見てきました。ですので、「ちゃんと能力と資質のそろったメンバーにされれば、会議もサクッと終わりますよ♪」と伝えてあげたいですね。
この問題に関する海外の反応の大きさに、驚かれた方も多いのでは? もし、そう感じられてたとしたら、残念ながら今の世界の最先端の感覚から乖離していることに気づくいいきっかけになりましたね♪今、2030年に向けて、世界中が一丸となってSDGsの17の目標を達成するために動き始めてます。そこに出遅れると、大変ですから今からご自身の価値観を見直したり、自分の中の「当たり前」について考えてみませんか? 「当たり前」が変わると、社会の見え方が変わってきます。とっても世界が広がりますよ♪ ぜひ一度、立ち止まって考えてみてください。
<TOKYO応援宣言 人も犬もハッピー!補助犬を知ってほしい!>
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=QWBC_9jWAi4&feature=emb_title
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