ほじょ犬って、なあに?
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)
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NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)
第298【 ~景絵(ひかりえ) -見えない私が見る世界- 作家は盲導犬ユーザー】
さて、食欲の秋! スポーツの秋! 芸術の秋!満喫されていますか?
犬たちにとっても、人にとっても、心地よい秋晴れの中のお散歩は最高ですよね! 先日、偶然出くわしたご近所にお住いの盲導犬ユーザーさんに、ご挨拶してから「今からどこ行くんですか?」と聞くと・・・「今から地下鉄で隣の駅まで行って、その近くの広い公園をお散歩してこようかと思って♪」と・・・こんな気持ちの良いお天気の中、少し遠出してのお散歩、素敵ですね~♪ きっと、盲導犬Jちゃんも大喜びだったことと思います♪ そんな風に、パートナーと秋を楽しんでおられるのを知り、駅に向かわれる二人の軽快な後ろ姿に、こちらも温かい気持ちになりました。
今回は、とっても素敵な絵画の個展のご紹介です♪ 作家はなんと盲導犬ユーザー!
【景絵(ひかりえ) -見えない私が見る世界- セアまり】という素敵な個展が、11月12(木)~17(火)に池袋の画廊で開催されます。
この個展の作家は、盲導犬ユーザーでもある視覚に障害があるセアまりさんなのです。
開催期間:2020年11月12日(木)~2020年11月17日(火)
時間:11:00~19:00 *初日は15:00~19:00 *最終日は15:00迄
開催場所:ギャラリー路草(南池袋2-25-2藤久ビル東五館14F)展示室[草]
毎日作家在廊有
ん? 視覚に障害がある方が作家って?・・・と不思議に感じた方もいらっしゃるかもしれません。今回の作品を作る際には、作品制作協力者として画家さんたちが関わってくださっています。タイトルにある「景絵(ひかりえ)」という言葉を、セアまりさん自らが考えられたそうです。我々もまりさんの活動にご協力させていただく中で、常に前向きで明るく人生を自ら彩っておられる様子から、多くのことを学ばせていただき、多くの感動と笑顔をいつもたくさんいただいていたます♪
そんな、私たちが大好きなまりさんが「見る世界」が、そのまま作品になったこの作品展。今からとても楽しみです! 以下、まりさんからのメッセージです。まりさんの “シャルル・ボネ症候群”特有の見え方、しかも患者さんによってそれらの在り方は全く違う、まさに、まりさんだけの見える世界、それを今回、作品にして個展開催をされます。もともと、染色家をされていて色のセンスがおありだった、とっても芸術的才能があるまりさんだからこそできた企画なのだろうな~と感じています。
そんな、世界初の試み、ぜひみなさん会場に足を運んでご覧になってください! コロナ感染防止対策万全で、お待ちしております。
以下、素敵なチラシの後に、まりさんからの直接メッセージをいただいたのでご紹介します♪
★ 個展の会場や詳細はこちら ★
http://gallery-michikusa.jp/exhibitioninfo/201112k/
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私はセアまり(浅野麻里)です。
この度、東京:池袋にて個展を開催することとなりましたので、お知らせさせていただきます。
この発表をしたと同時に問い合わせが入り始めました。
一人で悩んでいる方が多いのです。
この展覧会で何か解決できればと思います。
多くの方にお知らせいただければと願います。
下記ご案内のチラシより引用しております。
【見えない私が見る世界を描きました】
私は網膜色素変性症を発症して以来、日々視力の低下や視野狭窄が進行し、現在はほとんど見えない中で盲導犬をパートナーとして生活をしています。20年ほど前からは、実際には存在しないと分かっている幻覚が視界に現れる症状(シャルル・ボネ症候群)が出はじめ、10年前のある日、それがさらに劇的に変化しました。
それは、現実世界の前に、色鮮やかでまぶしい透き通った幾何学模様やクルクル回る傘のようなもの、流れるように動く花々、立ちはだかる建物、海外のコミック雑誌から抜けだしてきたような人々の顔などが、大小様々なサイズで何層にも現れ、変化し、消えていくものでした。
その世界は、朝起きてから深い眠りに落ちるまで、10年間休まず私の目の前で常に動き続けています。
日常生活には支障をきたすものでしかない幻視ですが、この言葉では表しきれない美しく不思議な世界を皆さんに伝えたい…そんな思いが、私の感性を共有してくれる仲間たちのサポートを得て、「景絵」という作品になりました。そして今回、シャルル・ボネ症候群の現象に興味を持った医療関係者やメディアの方たちの勧めで、展覧会を開催するはこびとなりました。
現れては消えていく様々なものをすべて表現することできませんが、見えない私がどんな世界を見ているのか、ほんの一部でも感じていただけたらと思います。
景絵(ひかりえ)とは、私、セアまりが描いた作品に名付けたオリジナルなジャンルです。
外出自粛の世の中ですが、ぜひ会場に足を運んでいただき、ご覧ください。
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ぜひ、芸術の秋♪ こんな素敵な、そしてこんな不思議な芸術に触れてみてください。きっと、まりさんの人生の彩を感じ取り、皆さんの見えている景色にも、新しい彩が増えるかも・・・♪
ご寄付に関しまして
寄付サイトをご覧下さい。
<TOKYO応援宣言 人も犬もハッピー!補助犬を知ってほしい!>
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=QWBC_9jWAi4&feature=emb_title
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【障害者支援】全国の補助犬ユーザーと補助犬たちが安心して活躍できる社会を目指して!
(こちらの、Syncableの特設サイトからクレジットカードでの寄付が行えます♪)
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#補助犬 #ほじょ犬 #盲導犬 #介助犬 #聴導犬 #がんばれ補助犬 #当たり前 #補助犬同伴拒否0
是非、皆さんの様々なお声を、お寄せください。当会では、一緒に社会を更に更にステキに変えて行って下さるサポーターの皆さんを募集しております。お気軽にご連絡ください♪
- ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より
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皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。