ほじょ犬って、なあに?
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)
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NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)
第38回 盲導犬60組が大集合~!!!(後半)
前回に引き続き、6月1日の「全日本盲導犬使用者の会」の年次大会の様子をリポートします。全国から約60組の盲導犬ユーザーさんが大集合されました♪♪♪
答えは、ブログの最後に掲載!
午前中のマダム・タッソー見学の後、大型バス3台に乗りこみ、盲導犬60ペアとボランティアさんが大移動しました。そして次の目的地、屋形船乗り場に到着~。盲導犬たちの排泄を済ませ、いざ、屋形船へと乗りこみました~♪
屋形船に乗ったことがある方はご存知かもしれませんが、入口は結構狭い階段…。もちろん、ユーザーさんと盲導犬が並んで歩けるようなスペースはありません。屋形船のスタッフが両サイドからお手伝いする形で、波にプカプカ揺れる船体に掛けられた簡易階段を、お一人お一人、ボランティアスタッフに誘導されながら登っていきます。ボランティアスタッフさんは、日頃から視覚障害者のサポートをされている方と、盲導犬訓練事業者のトレーナーさん達など。手際良く、連係プレーで誘導して行きます!
犬によっては、ユーザーさんより前に行きたい子、逆に先には行けない子、ユーザーさんと離れると少し不安になる子…など、当然のことながら性格は様々。それらを見極め、ユーザーさんと相談しながら、人と犬を乗せこんで行きました。。。
室内に入ると、広ーいお座敷。奥から順に詰めて、なるべく中央スペースに犬の寝場所を確保。みな思い思いの格好で待機することになりました♪ 室内はエアコンも効いていて、とっても快適~♪ テーブルは、全席掘りごたつ式になっていましたので、犬が座るとこんな風に近く…なんだか、照れくさそうでした♪(笑)
2艘の屋形船に分乗し、出発した頃には犬たちは爆睡スタイルに…! なかには、ユーザーさんの御膝に顔を乗せる子たちもいて、微笑ましい光景でした。掘りごたつ式なので、ちょうど位置的に良かったようです♪
さて、「けあサポ」の読者である皆さんは、介護関係者が多いかと思いますのでご存じだとは思いますが、視覚障害者サポートの1つに、食事のお手伝いがあります。どの方向に何があるかを、時計の文字盤を見立てて、説明します。このお弁当の場合は、「6時の方向にご飯、黒ゴマがふってあり、梅干しが中央にのっています。3時の方向に野菜の炊き合わせ、手前から人参、ふき、ゴボウ、こんにゃく、サトイモ、タケノコ…」と言った感じです。皆さん、お箸や指先で触れながら確認されます。今、自分が何を口に運んでいるか?わからなければ、美味しくいただけませんよね♪(^_-)-☆
途中、波が少し高い場所では、船頭さんが、「今、大きな橋の下を通過中ですので、少し波が大きくなりました」などの説明を挟んでくださいました。私も、ユーザーさんから、窓の外の景色について「綺麗なんでしょうね~」と聞かれたので、「川の両サイドには、マンションや工場等が建ち並び、決して綺麗な景色ってわけではないのですが、東京らしい景色が続いていますよ」と正直に答えさせていただきました(苦笑)。
浅草の船着き場につき、またまた細い階段を上り下りして地上に到着。
狭い公園で、盲導犬達の排泄を再度促しました。
その光景に、道行く人もビックリ!サラリーマン風の方に「何があるんですか?」と聞かれたので、「年に1回、盲導犬ユーザーさん達が集まり、各地で総会を開催し、観光をされるんです。今回は60ペアが集まられたようですよ。このように排泄物の処理等も、迷惑をかけないようマナー良く対処されているんですよ♪」とお話しすると、「いや~凄いですね~!」と感心しておられました。きっとこの方は、会社の同僚や家族に話してくださり、良い啓発につながったと思います!
こうして、全国から集まった盲導犬60ペアの2泊3日の旅は、無事に終了。東京駅にて解散。各自、それぞれの帰路へつきました・・・
来年は、三重県開催とのこと!ボランティア希望等ございましたら、こちらのサイトから是非♪
さて、最初の写真の回答を発表します!
7頭の盲導犬、見つけられたでしょうか? 見つけられた方は、よっぽどのマニアかと…♪
さて次週は、「補助犬同伴可シールについて・・・シールが無くても入れます!」です。お楽しみに♪
- ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より
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当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
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