ほじょ犬って、なあに?
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)
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NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)
第252回【友チョコ反対!!!・・・背景にある課題とは】
この原稿を、2月14日のお昼に書いています。昨夜は、娘のバレンタインチョコレート作りに協力!というか、母の方がウェイト多目に頑張っている感は否めません・・・(苦笑) 完成した約80個のチョコレートを夜のうちから冷やしておき、今朝、袋詰め完了。3個1パックに包装するのですが、娘が学校行く時間までにできなかった分を、出勤前の母が袋詰めするというこの不思議な状況・・・うちだけではないようです・・・ SNSで「友チョコ反対!」とアップすると・・・多くの母達が同感してくれました♪ 同じく苦労してる母達もたくさん居るようで、もちろん、娘との楽しいやり取りの中ではありますが・・・中には100個作っている母も・・・そう、100人に配る友チョコって??? 少しこの社会現象について考えてみました。
ちなみに、犬はチョコレートを食べると、中毒症状を起こす可能性がある食べ物ですので、ぜったいに食べさせてはいけません!!!
障害者の作業所で作られています♪
大切な方にバレンタインチャリティとして、寄付つき商品や
フェアトレードチョコにするのも良いですね♪
「学校にチョコレートを持ってきてはいけません!」と言われているので(そこは我々の時代と同じ)、娘たちは放課後にみんなで集まって、チョコ交換するそうです…
ただ、我々の時代は「誰にどんなチョコをどうやって渡すか???」…一世一代の勝負の日♪だった記憶があるのですが。。。今や全く違う文化になっちゃってますね…(私なんか、小2~小6まで、ずーっと同じ男の子にドキドキしながら渡したものです…。当時は好きな子にチョコを渡して、ホワイトデーに何のお返しをもらえるか?(マシュマロかキャンディかで気持ちがわかる?的な…)に一喜一憂したものです。)
しかし、娘に聞くと、「本命なし、そういうの興味なし、友チョコオンリー」で、義務のようなこの作業…。ほんとに意味がない…と思いながら、娘から言われると、断れない母なのです・・・喜ぶ顔が見たくて、ついつい張り切ってしまう・・・。
この連鎖を断ち切らないとなんですが・・・。
子どもの居場所作りのNPOで、子どもの貧困と向き合っているファンドレイザー仲間から【支援の現場から:この文化が子どもを本当に苦しめています。】とのコメントいただきました。まさに、作りながらずっと考えていたことだったので、ズシーンと響きました。。。
実際に彼は、支援している現場で、泣き出した女の子の話を聞いたことがあるそうです。
- 「友チョコに参加できなくて、友達からハブられたらどうしよう」
正直、その理由を聞いたときは
そんなんでハブられる友達は友達じゃないよーとも思いました。
でも、当事者であるその子にとっては死活問題。
バレンタインの友チョコが作れなかったらどうしようと
ずっと前から悩んでて、時期が近づいて
不安がピークに達して涙が止まらないくらいに。
けっきょく、居場所のイベントとして
バレンタインの友チョコづくりを企画して
居場所のキッチンで友チョコづくりを提案。
その話をした時の女の子の安堵した顔が忘れられません。
スタッフは手伝わず
子どもたちのチカラだけで無事に友チョコが渡せました。
企画当日までや作っている間に
バレンタインという日の由来や
友チョコがなくても友達が続けられるって安心できる友達が見つかるといいね。
などを話しました。
NPO法人サードプレイス代表須田氏Facebookより(抜粋)
そんな素敵な居場所が、どの子にも公平にあればよいのに・・・つくづく思いました。
そして、彼が最後に書いた「そろそろ親も『やめる勇気』を持つことも必要な時期に来ている」という言葉に、まずは親としてやらねばならないことを、改めて考えました。
娘には、「裏側にそんな問題もあるんだよ。あなたは恵まれた環境にあるんだよ…」と伝えるも…実感わかないだろうな~と・・・ このような問題を、どう伝えていくことができるか?難しいですが大切な問題です。
同じように、成人式の振袖も同じく、貧困や様々な問題を抱える子どもたちを苦しめる問題になっているのをご存知ですか?
節分の巻き寿司の廃棄の問題など…社会現象としてヒートアップする事柄の裏には、常に課題があること、苦しんでいる人がいるかもしれないこと、そしてそれに気づかず、連鎖を断ち切れないことの罪を、一人ひとりが考えないと・・・と、このチョコの山を見ながら考えさせられました…
友チョコ問題や振袖、恵方巻き問題を考えながら、やはり多くの子ども達に自発的な気づきを促すような情報提供が必要であることを、改めて考えました。
障害理解についても、全く同じことが言えます。今までの日本の教育現場で、なぜか歪んで伝えられてきてしまった『障害者はかわいそうだから助けてあげましょう』という教育。そうではなく、常に自分とは違う誰かの立場に立って考えることができる、もっと言えば、様々な設計やルール作り、デザインをする際に、多様な人が居ることを想定することが、当たり前の教育。それが今、とても求められているのだと思います。
とはいえ、現場の先生達は精一杯で、これ以上余裕がありません!と言われます。であれば、先生を養成する過程での実践!そして、やはり先生を目指すであろう可能性がある子ども達の教育。やはりそこにつきるのです。もっともっと、当会としてやらなければならないことが、山積みだな~と改めて思いました。
2020まで1年を切りました。補助犬を通した多様性理解のあるUD社会の実現!1歩1歩進めて行きたいと思います。これからも、応援よろしくお願い致します。
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