ほじょ犬って、なあに?
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)
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NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)
第215回 パラリンピック
3月9日から始まった『ピョンチャンパラリンピック』が、いよいよ今週末で閉会します。連日、熱い戦いが繰り広げられているようですね。日本代表選手たちの頑張り、最後まで応援を送りましょう!ぜひ、公式サイトをご覧下さい!
SNSでの現地からの選手の発信など、面白映像も含め、様々な楽しみ方が出来ますよ♪ もっともっと、皆さんに知っていただき、身近に感じていただきたいな~と思います。
多くの人がチームになって関わります
とはいえ、オリンピックの時よりも、とにかくテレビでの紹介時間が極端に短くなる・・・盛り上がりを感じにくい・・・とても残念です。この日本のテレビ局の姿勢が、日本国民の「障害者に対するイメージ」を、大きく左右していると感じずにはいられません。
それでも、各局の努力は感じます。1人1人のパラスポーツ選手に焦点を当て、彼らの苦労話や努力の様子を紹介している・・・夜のスポーツ番組でダイジェスト放送くらいしかなかったこれまでに比べれば、1人1人の選手にスポットライトが当てられ、彼らを知るチャンスは、少~しは増えた気がします。それも、2020年東京オリンピック・パラリンピックがあるからなのだと感じます。
でも、まだまだ、本当に伝えていただきたいのは、苦労話とか美談ではなく、純粋にスポーツとして、アスリートとして凄い部分だったり、面白い!と感じる部分だったり。それらをもっと伝えてほしいな~と感じます。
例えば、連日メダルを獲得されている、チェアスキーの村岡桃佳選手。彼女は今まで障害者を受入れたことがなかった名門大学のスキー部の門を自ら叩き、自らの手で入部を勝ち取り、今の成績を残しています。その中で、まず「どうやって体幹を支えているのか?どの部分の筋肉を使っているのか?どの部分の筋肉なら鍛えられるのか?」を考え、そこから指導者と医療の専門家チームの模索が始まったそうです。そうです。車椅子で生活する方々の中には、体幹を支えることが難しい方沢山おられます。そして、1人1人症状や状況が違うので、最高のパフォーマンスをするためには、障害の有無にかかわらず、自身の身体の事、心の事、そして周囲とのチームワーク全てを最高の状態にもっていかないと、臨めない世界だと感じます。そう考えると、オリンピックもパラリンピックも変わらず、とても多くの努力と、周囲の方々のサポートが必要であり、選手達の大会後のコメントが「今まで支えて下さった多くの方への感謝を伝えたい」という気持ちが共通であるのは、同じアスリートだからだと感じます。
そんなことを考えていると、補助犬のトレーニングとも共通している気がするのです。補助犬とのトレーニングには、多くの方の理解や協力、そして何より寄り添う気持ちがあります。それらなくしては進められません。希望者の生活・人生に寄り添い、より良くするために、犬の力をかりて、パートナーとの生活が始まります。トレーニングの中で、障害があるが故にできないこともあります。それらをどうサポートするのか?一緒に考えていきます。より素敵な生活のために、様々な人と繋がり、チームになり、同じ目標をもって歩んでいく、そこにとても大きな価値があるのです。
人は誰しも、1人では生きていけませんので・・・そんな事を感じさせてくれるパラリンピックでもあります。
いつの日か、オリンピックとパラリンピックが分かれるのでは無く、オリンピックの中で「障害部門」ができたらよいな~と。。。
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是非、皆さんの様々なお声を、お寄せください。当会では、一緒に社会を更に更にステキに変えて行って下さるサポーターの皆さんを募集しております。お気軽にご連絡ください♪
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