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ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

著書

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著(中央法規出版)

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)

第183回 【補助犬特集時のツイートQ&A!】その(1)

 6/6(火)20時~のJ-WAVE「JAM THE WORLD」で補助犬を深堀り!その全文は、前回のブログでご紹介致しました。
 その時に、多くのツイッターでもご意見やご質問をいただきました。今回は、それらもご紹介しながら、可能な限りお返事したいと思います♪

補助犬たちが幸せそうな様子を、是非、多くの方に見ていただきたい・・・そして、正しく理解いただきたい。。。

 ご質問・ご意見回答
疑問

質問
盲導犬の糞尿の処理の件。盲導犬の糞はどうやって処理するんだろうか?
↓別の人が回答
決まった場所でするように訓練されていますので、パートナーとなる方がするはずです。犬は糞尿するときにその姿勢をとるので、排泄の瞬間は盲でも分かると聞いたことがあります。
とても関心の高い部分かと思われます。基本的に犬の行動管理と衛生管理は、全てユーザーである障害者の方々が責任を持って実施されています。当会で製作しました【補助犬同伴受入れ方DVD】の中でご紹介しております。この中の10分30秒からの排泄シーンをご覧下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=AD8u7d_tszk&t=636s
本来犬って仕事をさせるために人が飼ってたものだから、仕事をさせることに問題があるようには思わないけど、犬も年を取ると仕事できなくなるだろうし、そうなったらどうなるのかは気になる。
↓別の人が回答
盲導犬については、老いるとそれまでのパートナーから離れ、引退します。老犬ホームや引退犬飼育ボランティアのもとで過ごしていきます。
殆どの訓練事業者さんが、10歳くらいを目処に引退時期を設定しており、元気なうちに引退させて、余生はボランティア家庭で家族の一員として大切にしていただきます。ただ、住環境や家族環境により、引退後は家庭犬として、現役の2頭目と一緒に暮している場合もあります。また、老犬ホームを運営しているところもあります。とにかくお仕事が大好き!な犬たちなので、ユーザーさんが違う犬と外出しようとすると、やきもちを焼くこともしばしば♪あります(苦笑)
補助犬受入れが日常的になっていない現状では、補助犬利用者が店舗など受け入れ先に対して引け目があったり、積極性が持てなかったりなんて部分は結構あるのだろうか?もしあるなら受け入れ側やいわゆる健常者がどう対応できれば良いだろうか。 はい、現状は、多くの障害者の方々が、本当であれば不要なはずの「事前連絡」をして、突然にお店が困らないような配慮をしていらっしゃいます。早く安心して当たり前に利用できるようになって欲しいものです。 『補助犬同伴の社会参加は当たり前である』ことを、是非とも社会の皆さんにはご理解頂き、わからないことや不安があれば、その場で気軽に質問できるような、相互コミュニケーションが当たり前の社会にしていきましょう!
補助犬とペット犬。飼い主さんと心のつながり方に違いってあるのかな? 全く同じだと思います。大切な家族の一員、優良な家庭犬である事は間違いありません。ただ、補助犬の場合は、時に身体の一部だったり、一心同体の瞬間があり、心強いパートナーであると思われます。そこが違いかもしれません。
犬はカラフルじゃなくモノトーンで見えるから、信号の色は分からないそうです。じゃあ盲導犬は交差点を音を聞いて渡っているのかな? そうなんです。犬には人間ほど色の見分けができません。ですので、信号は、犬が判断しているのではなく、「視覚障害者」が周囲の音や雰囲気から予測して渡っています。ですので、音声案内の無い信号機は命がけなのです!ぜひ、皆さん横断歩道で視覚障害者を見かけられたら「まだ赤ですよ。」「青になりましたよ。」の一言をお願い致します。
盲導犬と違って、聴導犬、介助犬は犬種を問わないから分かりづらいですかね?普通は外出時、ゼッケン的なものをまとうと思いますが 盲導犬は『ハーネス』をつけていますが、介助犬・聴導犬はケープやマントをつけ、そこに大きく【介助犬】【聴導犬】と記載し、また認定を受けた正式な補助犬である事を背中に付けた表示で示しています。これはユーザーの義務です。
補助犬差別問題、差別する側の対応がまったく理解できません。やはり正しく理解されてないからなのでしょうか? そうですね。知らない⇒よくわからない⇒リスクがあるように思える⇒拒否となっているように感じます。1人でも多くの方に、正しく知ってほしいです。
補助犬や法律について 身体障害者補助犬法なる法律、知らなかった。ほっこり出来ることであるそういう経験が出来るのであれば、法律で、というよりも店員さんのマナーで、という世の中になってくれたらいいんだけど ありがとうございます。本当にマナーとして受入れて頂ける社会が来れば、どんなに安心できるでしょう♪きっと、そんな社会は、全ての人にとってもやさしく安心できる社会だと思います。
福祉系の学校を出ているので、少しは分かりますが・・・・・補助犬の認知度、思ってる以上にめちゃくちゃ低いです。 ありがとうございます。福祉系では少し触れて頂けることもあるようですが、まだまだ。社会一般で見ると、知らない方の方が多いのが悲しい現状です・・・
訓練の様子を見てもらうと補助犬の大変さが実感できるのではないかな? そうですね。なかなかそのようなチャンスも少ないのかと思います。是非皆さんお近くの訓練事業者さんのイベントやオープンハウス等に行ってみて下さい。
補助犬、大きいのでビビるというツイートが複数。盲導犬はラブラドール・レトリバーが多く活躍するが、体格が同じくらいのシェパードが最近使われないのは、見た目がいかついからという理由だったりする。 そうですね。もともと盲導犬はシェパードでしたが、最近ではラブラドールが世界的にも主流です。人とお仕事をするのが大好きな性質の犬なのと、訓練もし易いという面が好まれているようです。見た目も優しいですよね♪
補助犬で実際に見たことがあるのは盲導犬のみだなぁ。それもごくたまに。補助犬の数自体が少なすぎて、見かけないから、余計に意識がなかなか浸透しないんだろうね。。。 盲導犬951頭、介助犬70頭、聴導犬71頭(H29.6.1現在)が最新の実働数になります。東京都でも、盲導犬100、介助犬9、聴導犬14ですから、なかなか実際のお仕事風景に出会うことは、とても貴重です。ぜひ、温かく見守って下さい。
受け入れ 以前、飲食店で補助犬を連れていられた視覚障害者のご夫婦が隣に来られたとき、「補助犬お隣でも大丈夫ですか?」と店員さんが言ってくれたこと、補助犬がじっとご主人を待ってる姿勢を見て、むしろ心がほっこり ありがとうございます。同伴拒否のニュースではなく、そのような【素敵なエピソード】がドンドンと拡散されるような世の中になってほしいな~と思っております♪
病院って福祉に近い場所かなって勘違いしちゃうけど、医療を行う場所だから知識が不足してても不思議じゃないんだろうな。。 鋭いですね!まさにその通りだと思います。どうしても治療優先になり、福祉・社会参加の視点は弱いように感じます。もっともっと浸透するよう頑張ります! 医療機関での受入れについて⇒ http://www.jsdrc.jp/for_jigyosha/
そういえば、全席自由のあるコンサートで盲導犬連れの方が通路側に座ったんだけど、通路を演者が通る演出があるので移動した(させられた)のを見たことがある。犬はおとなしくしていたんだけど、邪魔だったようだ。。。 そうでしたか。その時のお声掛け次第ではないか?と思います。きちんと理由を伝えて頂ければ、ユーザーさんも納得されていると思います。
補助犬を見て、「犬を店に入れるな!」と怒鳴っているのは、私より年配の人が多かった。1980年以降に生まれたと思われる人たちは、犬のために子供を引っ張ってスペースを空けていた。団塊世代のわがままだと思う。 まだまだ昔の『番犬』のイメージが強く残っているのかもしれませんね。最近では室内飼育が当たり前になりましたが、まだまだ地方では屋外で繋ぎっぱなしの犬もいるようです。家庭犬の地位向上もとても重要な課題だと思っています。
昨年、丸の内線に乗っていたら盲導犬を連れた方が乗ってきた。優先席の前に立っていたけど、小さな子供が二人座ってた。そしたら「わ~ワンちゃん可愛い」と言って座ったまま犬を触りだした。盲導犬は困った顔。親は眺めてるだけ。なんだかなあ。。 それは残念な光景ですね・・・その時の、親の声かけひとつで、その子達にとっての、とても貴重な社会貢献教育に繋がったはずのチャンス・・・とても残念です・・・(涙)
法律で守られているとはいえ、触らぬものには・・・の気持ちで拒否している店が多いのが事実。食物を扱う店や医療機関などではいくら頭ではわかっていてもイザ現場では・・・となると難しい話。それ以前に抵抗しないことをいいことに悪戯があとを絶たないのはもってのほか。 日本では、そのような意識が、何に関してもまだまだ根深く残っております。「前例が無い」とよく言われます。正しい知識があれば安心して受け入れていただけるはずです。是非、こちらの受入れマニュアルをご参考にして頂ければ、と思います。⇒ http://www.jsdrc.jp/for_jigyosha/
アレルギー、犬嫌い、衛生 コンビニエンスストアみたいに、入り口に色々なマークが貼ってあるようになるのかな。あ、でも「全店補助犬OK」だと居づらいなぁ。 シールが貼っていなくても、利用できるのすが、現状まだまだ理解が浸透していません。ただ、犬嫌いや犬アレルギーの方々との共存も、大切なテーマです。
補助犬の必要性や衛生面については、もっと社会に周知させていければ理解を得られるだろうけど、犬アレルギーの人に関しては距離を置くぐらいしか解決策が見当たらない、、、うーん難しい そうですね。アレルゲンである【フケと唾液】に関しては、密着しないことが大前提です。距離さえあれば、密着は防げますが、実は、満員電車の隣の方が、たまたま犬を飼っておられた場合、その方の衣服についているリスクの方が高いと思われます。ただ、心因性の部分は否めませんので、やはり視覚で「犬」の存在を目視してしまうと、恐怖心を煽ってしまうのだと思います。難しいですね… 是非とも無理はせずに、申し出ていただき、相互コミュニケーションによりよりよい共存を目指したいです。
難しいね~・・・犬アレルギーもある意味障がい者だし、介助犬を連れてる人も障がい者。 共存できるラインを、相互コミュニケーションにより見出して行きたいと思います。
http://www.jsdrc.jp/for_jigyosha/
ノミ・ダニのイメージもありそう。 そうですね。犬=ノミ・ダニのイメージは大きいかもしれません。実際は、定期的な健康診断と衛生管理は、使用者の義務でもあります。補助犬たちは最大限の予防接種と、ノミ・ダニ駆除の投薬はもちろんのこと、日々のブラッシングや定期的なシャンプーも実施していますので、基本的に「ノミ・ダニでご迷惑をおかけすること」は無いと思っていただいてよいと思います♪
犬アレルギーがありながら自分は障害者ではない(障害はない)という理解というか変な区別が障害者差別解消法の当事者感の足りなさなのかなあ。 とても難しい問題ですね。とにかく、今までしてこなかった、相互コミュニケーションを取ろう!というところからのスタートです。挨拶をする⇒困っている人に声かけをする、そんな基本的なところから、みんなで始められれば、と思っています。そして、障害者差別解消法では、当事者に対しても「自分が必要とするサポートを分かり易く伝えよう」という発信をしています。まさに、一方だけの負担ではなく、双方向のコミュニケーションが重要です♪

 今回はここまで。続きは次回ご紹介いたします。

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