ほじょ犬って、なあに?
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)
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NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)
第181回 【FM radio J-WAVEで補助犬特集!】期間限定!6/13まで視聴可!
6/6(火)20時~のJ-WAVE「JAM THE WORLD」に出演させて頂き、補助犬についてお話をさせていただきました♪ J-WAVEのスタジオは、六本木ヒルズの中の33階!打ち合せブースの前面には、きれいな夜景が広がっていました~♪ 東京タワーを見下ろすような夜景に、すっかりおのぼりさん状態でした。(笑)
質問やコメントがたくさん届きます!
1年ぶりのラジオ出演でしたが、ナビゲーター堀潤さんと、放送作家のきたむらけんじさんが、事前打ち合わせの段階からとても丁寧に対応くださり、非常にリラックスして臨めました。
堀さんは、目の前のPCでtwitterやメールの質問をタイムリーに見ながら進行。時折、その質問を取り込まれたりして、、、その様子にたただた驚き、頭の中を覗いてみたい!と思いました・・・。
最初は30分って長いかな?と思いましたが・・・始まってみると、あっという間の30分でした。しかし、さすがの鋭い視点の進行で、とても内容の濃い充実したものになったと思います。
いくつか、放送中に届いたご質問に関し、番組の限られた時間の中で回答仕切れなかったので、こちらでご紹介させていただきます。
- 1)「補助犬が吠えず、暴れないことはわかるのですが、僕は犬アレルギーなので、正直仕方ない気がします。お店にペット連れのエリアを設ければ、アレルギーの人も補助犬にも配慮できるのではないでしょうか。」
- A.アレルギーの方、犬嫌いの方が、我々と同じ社会に居られる事を、決して忘れてはいけないと思っています。我々は、全ての方が気持ちよく共存できる社会を目指しています。障害者の方も、他のお客様に負担をかけてまで利用したい、とは思っておられません。ですので、店舗利用の場合は、お隣のお客様たちに声かけをして「補助犬同伴のお客様が来られますが宜しいですか?」と聞いていただくようにお願いをしています。その時に、「アレルギーがあるので」とお伝えいただければ、別の離れた席に誘導するという形で、共存できると考えております。
アレルギーの原因物質は、動物の「フケと唾液」です。基本的に国の認定を受けた身体障害者補助犬ユーザーの皆さんは、社会参加のために、自分のパートナーである補助犬達の衛生管理を、日々努力しておられます。抜け毛防止のお洋服(マナーコート)などを着せていらっしゃる方も多いので、基本的には、フケがついた毛が大量に飛び散るとか、唾液をつけて回るような行動は考えられません。毎日のブラッシングや定期的なシャンプー等はもちろんのこと、獣医さんでの予防接種や健康チェックも怠りません。しかし、現在の日本のペット犬の飼い主さんの一部には、マナーの守れない方がおられるのも事実としてあります。もちろん素晴らしくマナーを守っておられる方は沢山いらっしゃるのですが、残念ながら、一部のマナーが守れないペット犬の飼い主さんによるトラブルがあるのも現状です。
ですので、まずは、現状の補助犬同伴受入れに関して、全てのお客様が上手く共存できる環境を定着させて頂き、その中で、補助犬の管理等をペット犬の飼い主の方々に見習って頂き、ステキにマナーが守れるペット犬ばかりになれば、ペットエリアとそれ以外のエリア分けもできるかもしれませんね。 貴重なご意見、ありがとうございました。
- 2)「補助犬の問題、難しいと思います。昔、小さな映画館で補助犬を連れた方が入場され、同じ映画を見ました。犬は声を立てませんが、首輪の音などどうしても特有の音がして、小さな映画館では結構気になりました。特に映画代は高いのに、心が狭いかも知れませんが、嫌な感じを受けました。」
- A.それは、残念な体験をされましたね。申し訳ありませんでした。私自身がその現場に居たわけでは無いので、なんとも詳細に判断はできないのですが、想定される範囲で書かせて頂きます。まず、犬の動きに関わる音に関しましては、犬具と言われる、カラー(首輪)やリード、またハーネスなどに使われている金属部分の音だと思われます。映画などの時間は、犬が寝てしまえばその間は静かなのですが、寝入る前などは、つまらなくて体勢変換などをする事が考えられます。また、気分転換に首もとを足でかいてみたりすると、音が連続して発生してしまいますよね。静かな映画などでは特に気になることもあるかと思います。
そんな場合は、子どもを連れている保護者の立場と同様ですので、周囲の方の邪魔になるな~と思ったりされた場合は、その行為を声かけや手の指示で止めさせます。私の友人の盲導犬ユーザーさんの中には、観劇が趣味の方もおられるのですが、その最中はハーネスを外して、極力音が鳴らないように配慮されている場合もあります。
最終的にはユーザーさん個々人の犬の管理責任に関する問題になって参りますので、もし、ユーザーさんが気付いておられないような迷惑行為などがあれば、その場でお声掛けいただくようにしていただければと思います。そんなコミュニケーションが双方遠慮せずに、当たり前に取れるような社会になるような活動を、今後も展開したいと思います。
貴重なご意見をありがとうございました。
その他、補助犬シールの説明や同伴拒否の実態、また、補助犬を巡る政治の動きなど、こんなに幅広く充実した内容のラジオ特集は今まで無かったと思います!素晴らしい機会をいただき、ありがとうございました。
J-WAVEの放送に関しましては、放送後1週間はタイムフリーでスマホアプリ(radiko)で聴くことができます。関東エリアの方は無料。(関東エリア以外の方は300円のプレミアム会員で)
是非、お聴きいただき、感想等お寄せいただけると嬉しいです♪
ラジオを聴いていただいた方々の普段見ていたいつもの風景が、少しでもステキに変わるお手伝いができていたら嬉しいな~と思います。
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タイムフリー視聴! 2017年6月13日(火)までの放送から1週間は、タイムフリーで視聴可能です!(radikoアプリをダウンロード)- 放送日:6月6日(火)
- 放送局:J-WAVE(FM radio 81.3)
- 番組名:JAM THE WORLD(番組全体は20:00~22:00)
- コーナー名:BREAK THROUGH 20:55~21:20の部分です!
- 右下の、赤い「タイムフリーで聴くボタン」からどうぞ♪
http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/break/170606.html
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