ほじょ犬って、なあに?
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)
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NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)
第162回 今年も補助犬をよろしくお願い致します♪
あけましておめでとうございます♪ 皆さんはどんな年末年始をお過ごしだったのでしょう?全国の補助犬たちも、それぞれの年末年始を過ごしたようです。
毎年恒例の初詣に行った盲導犬ユーザーさんのお話をうかがいました。毎年、験担ぎではないけれど、決まった神社にお参りに行って、その年のお守りを、自分用と盲導犬用に2つ買うのだそうです♪ 素敵ですね♪
皆さんも、それぞれのお家で、いろいろなお正月があるのだと思います。2017年が、全国の補助犬ユーザーさんと補助犬たちにとって、そして読者の皆様にとって、素晴らしい1年になりますように… 本年もよろしくお付き合いの程、お願い申し上げます♪
のんびりリフレッシュです♪
さて、最近、補助犬に関する研修や講演を依頼された際に、必ず伝える情報が2つ増えました。
1)視覚障害者の中で、全く見えないという全盲の方は、全体の約10%程度
イメージ的に視覚障害者というと真っ暗で何も見えていないように、思いがちですが、多くの視覚障害者はロービジョン・弱視と言われる症状で、明るさと輪郭はなんとなく感じることができたり、視野の中心だけ見えなかったり、逆に中心だけが見えたり、というさまざまな見え方をされています。一部が見える、とは言っても、歩行するために必要な視野が保てなければ、白杖か盲導犬を伴っての歩行となります。それを知った上でお手伝いできるかどうか? は大きな違いです。
また、誤解から来る大変失礼な心ない言葉をかけられる方も多々おられます。先月もとても悲しいニュースが飛び込んで来ました。。。ロービジョンの方が白杖を携えながら、駅でスマホを見ていたら、「嘘つき」・・・と言われたそうです。それは、全く嘘でもなんでもないのです。この誤解から来る偏見のため、それを恐怖に感じ、外出する勇気が持てない方がどれぐらいおられるか・・・考えると心が痛みます。
2)聴覚障害者の中で、手話ができるのは、全体の約2~3割程度
こちらもイメージ的に、聴覚障害者=手話ができないと話せない! と思いがちですが、そんなことはありません。口を大きくハッキリと動かして、口の形を読み取る「読唇」ができる方も多いですし、または、筆談や身振り手振りでも、十分にコミュニケーションを取ることができます。
もちろん、手話を学ぶことで、手話を第一言語とする聴覚障害者の方々とのコミュニケーションが広がり、世界が広がるという楽しさも実感できますので、ご興味おありの方にはとってもお勧めです♪ 私自身が学びながら感じるのは、とても表現力と想像力が高まるので、自身のコミュニケーション能力全体が高まり、とても面白いですよ♪
ということで、ここでお進め動画のご紹介! 聾の方々の世界では超有名人の『モンキー&れん』さんによる、聴導犬紹介動画です! さて、本物手話を見て、どこまで理解できるかな~? チャレンジしてみてください♪ 観ればお分かりいただけますが、想像力を働かせば、以外にジェスチャーに近かったりするので、意外に理解できると思います♪
モンキー&れんの夫婦漫才【聴導犬編】
https://www.youtube.com/watch?v=LXmY3DpHz5o&feature=share
引き続き、社会の勝手な思い込みや誤解をなくし、正しい情報を発信することで、社会全体で正しく知り、全ての人が安心して社会参加できる社会を目指したいと思っております。
今年もがんばって行きましょう♪♪♪
- ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より
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当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。