ほじょ犬って、なあに?
身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。
- プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)
-
NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。
著書
『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)
第115回 補助犬が当たり前にいる風景……
猛烈な寒波が、日本中を襲いました。各地に大きな被害も出ているようですので、引き続き、天候の乱れにご注意ください。
都心の交通機関が麻痺するなか、子ども達は「雪」というだけで大喜び! GAME機もテレビも要らない、雨が降っていようとも傘を差して無心に雪だるまを作るわが子を見て、「大切な気持ち」を思い出した気がします。次の日も、また次の日も、どこかに雪は残っていないか?と日陰を探して歩いています。
子ども達が見ているアニメの一つに、「おたすけマニー」という番組があります。
街の修理屋さんマニーが、言葉をしゃべる道具達と一緒に、街の困った人たちのお手伝いをするというわかりやすいアニメです。時々、英語のフレーズもリピートされ、英語のレッスン?的要素もあるみたいです。が、そこで、「すごい!」と思ったことがあります。
それは、通行人として、障害者が時々現れるんです! 車椅子の人がオープニングテーマの風景で通行したり、視覚障害者が歩いていたりします。毎回、お手伝いを始める合図として、音楽が流れ、マニーと道具達が踊ったりするシーンがあるのですが、とある回で、図書館の中にいる子ども達とハイタッチを始めました。その中の1人が車椅子の子だったりするのです!
でも、その子の出番はその瞬間だけ。つまり、特別扱いをするわけでなく、スポットライトを大げさに当てるわけでもなく、普通に、当たり前に、そのコミュニティの中にいる。それが素晴らしい!!!と感じました。それ以来、子ども達はマニーを見ながら、障害者を見つけては私に教えてくれます♪(きっと、私が喜ぶから……笑)
障害者がテーマの回も2度ほどありました。盲導犬ユーザーさんが停電した図書館で読み聞かせをしてくれたり、コミュニケーションが極度に苦手?と思われた子が聴覚障害者だとわかり、マニーたちが手話でお話をすることで、仲良くなったり……でも、そのような回はほとんどなく、基本的には通行人なんです。
どうでしょう? これからは、日本の国民的アニメでも、ぜひともこんなエキストラ設定を当たり前にして欲しいな~と感じます。「ドラえもん」や「妖怪ウォッチ」の通行人で、補助犬ユーザーとかが当たり前になれば嬉しいな~♪と。。。私の夢が一つ増えました♪ いつの日か、ドラえもんとほじょ犬のコラボ!やってほしいな~。(笑)
今年の4月からは、障害者差別解消法もスタートします(「障害者差別解消法リーフレット(わかりやすい版)」)。
ロンドンパラリンピックが、あんなに素晴らしい評価を得、国としてのレガシーがしっかりと残っているのは、国が総力を挙げて教育に力を入れたからです! 物凄いチャンスなのだと感じています。
2020年の東京パラリンピックまで、あと4年……私たちに何ができるでしょうか? 何をすべきでしょうか?
- ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より
-
当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。