私はこうして合格しました!
国家試験を突破して晴れて社会福祉士の資格を取得した皆さんに、効果的な勉強法や仕事をしながら勉強を続けるコツ、資格を仕事に活かす展望などについてうかがいました。
第76回 Aさん
第76回 Aさん
独立行政法人職員
Aさんが使った参考書
Aさんの合格までの道のり
日程 | 勉強内容等 |
---|---|
10月 | 模擬試験を受ける |
11月 | 試験勉強を開始 →ワークブックで勉強 |
1月 | 試験当日 |
3月 | 合格 |
現在 | 福祉のハード面を支える仕事に |
- Aさんが考える必勝3か条
-
- 1.気になることをそのままにしない
- 2.メディアで取り上げられる「福祉」に興味をもつ
- 3.仲間をつくる
今回は、大学卒業と同時に社会福祉士試験に合格したAさんにお話をうかがいました。
社会福祉士を目指すきっかけ
「中学校時代に、ボランティア活動で障害者の方と共に活動をする機会がありました。それがこの世界を知るきっかけとなりました。その後、社会福祉の仕事につくことを目標として大学の社会福祉学部に入学したので、大学1年から社会福祉士の資格試験を受験することを前提に学生生活を送っていました」
試験勉強を始めるきっかけ
「本格的に試験勉強を始めたのは、10月か11月に模擬試験を受けてからです。模擬試験では、合格ラインぎりぎり。他の受験生が成績をあげていくことを考えると『やばい』と思ってワークブックを使って勉強をはじめました」
勉強時間や場所
「平日は、試験勉強に使った時間は1時間程度、休日は、2時間程度勉強していたでしょうか。大学4年で、卒業論文の執筆や受験資格を満たすために必須の単位を取得する必要があったので、大学ではそちらに集中して、家では試験勉強を主としました。
社会福祉学部だったので、同級生は皆、受験するのが当たり前。その同級生達とキャンパス内で勉強することもありました」
勉強法
「私は、過去問を繰り返し解くというのが苦手だったので、ワークブックを使ってひたすら内容を覚えていきました。
例えば、ワークブックには一問一答があるので、それを解いてキーワードを覚えたり、本文中で太字になっている部分をかくしてクイズを考えたりしました。
一通りその勉強を終えた後は、キーワードから、自分なりに説明ができるかということを繰り返しました。
勉強したことは、同級生と創作問題を『クイズ』のように出し合い、楽しみながら復習しました。
また、ワークブックに載っていない内容が模擬試験で出題されていたので、その点は教科書を見直すなどして、どんどん書き加えながら勉強しました。あっちもこっちもとならないように、全てワークブックに書き込んで、ワークブック以外の本を持ち歩かないで済むようにしました」
模擬試験から得るもの
「試験勉強のきっかけとなった模擬試験ですが、模擬試験を受けて、選択肢は入れ替え問題が多いということに気づきました。人物名と業績がバラバラにされているといったようなことです。これは、細かい部分はあいまいでも、どの組み合わせが正しいかがわかればいいということです。
そのため私は、一文字一文字覚えるのではなく、人物の業績や歴史背景をおおまかに押さえ、流れでとらえるようにしていました。記述式ではなく選択式の問題だからできたことかもしれませんが、試験に合格するためには、なるべく省力化するテクニックも使った方がいいと思いました」
周りの存在
「受験仲間がたくさんいることは心強かったです。得意科目や不得意科目を教えあいました。学部内でもコースが分かれていて、心理関係が得意な友人や、介護・医療関係が得意な友人がいたので、気になったことをすぐに聞けました。私自身は、生活保護関係が得意で、卒業論文のテーマにもしていたので、その範囲を聞かれたら教えるようにしていました」
実は大事な対策
「法律が出てきたときは、福祉小六法で引いてみて、周辺の条文を読むようにしました。これは『くせ』にしておくといいと思います。また、福祉の話題は毎日のようにテレビニュース、新聞で報道されます。最近の動向が試験問題として出ることも多いので、それらに常にアンテナを張っておくことが必要だと思います」
当日に向けて
「受験は隣県で、前日は宿泊しました。同級生と一緒だったのであまり緊張せずに済みました。この日も問題を出し合い、最終確認しました。受験当日は、ワークブックを常に側に置き、ちょっとでも気になったらすぐに調べました」
今の仕事について
「独立行政法人で福祉施設等が施設を新築、改修する際の融資を行う仕事に関わっています。福祉施設の状況がわからないとできない仕事でもあり、社会福祉士としての知識は常に役立っています。施設が無事にできたという報告を融資先の方から伺ったときには、直接現場の仕事をしているわけではないですが、現場の方々のバックアップができていることにうれしさを感じています」