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石橋先生の受験対策講座

石橋 亮一(いしばし りょういち)

忙しい日々の中で効率よく勉強するにはどうしたら?とお悩みのあなたに、ぴったりのガイド役となるのがこのコーナーです。介護の現場にも詳しい石橋亮一先生が受験勉強のポイントを講義します。

プロフィール石橋 亮一(いしばし りょういち)

介護福祉士/社会福祉士/介護支援専門員
社会福祉法人同胞互助会にて特別養護老人ホーム、在宅介護支援センター、株式会社ベネッセコーポレーションにてホームヘルプサービス、居宅介護支援事業等に従事。その後、地域や学校、介護サービス事業者・施設の研修講師・アドバイザー、介護認定審査会委員、東京都第三者評価員、介護サービス情報の公表制度調査員、特別養護老人ホームの施設長等に携わる。介護福祉士や社会福祉士、介護支援専門員などの受験対策講座も数多く行っている。『福祉現場のための感染症対策入門』(中央法規出版)も執筆。

第23回 こころとからだのしくみ(2)~からだのしくみ~

 こんにちは。9月に入りました。受験の申し込みは済みましたか。熱中症や感染症に気を配り続けた、暑い夏の疲れが出る時期かもしれませんが、体調を整えて、そろそろ意識して、勉強する時間を確保していきたいですね。
 今回は、からだのしくみについて学びます。

からだのしくみ

 ここでは、これまでに国家試験(筆記試験)で出題された、「からだのしくみ」を記します。なお、本科目では、「発達と老化の理解」で学んだ、老化に伴うからだの変化(本講座第13回参照)や病気・障害(本講座第14回15回参照)についても、出題されています。出題範囲が広く、的をしぼることが難しいですが、こころのしくみと同様に、テキストや過去問解説集で、「発達と老化の理解」と結びつけた学習に努め、一つでも多くの知識を習得しましょう。


  • は、骨髄と骨質からなり、骨髄は造血器官として、赤血球、白血球、血小板をつくっている。骨質は、カルシウムを多く含んでいる。なお、骨には、たんぱく質も含まれている(第34回に出題)。
  • ○骨と骨が結合して動く部位を関節といい、関節を挟んで筋肉が付着し、伸縮している。例えば、肘関節の伸展は、腕の後ろの上腕三頭筋の収縮によって起こる。また、股関節の屈曲には、腸腰筋が主に働く(第25回、27回に出題)。
  • において、大脳は左右の半球からなり、さまざまな中枢(ある動き・機能をコントロールしている場所)が配置されている。大脳の海馬という部位では、記憶をつかさどっている。間脳の視床下部についている脳下垂体は、自律神経、ホルモン分泌の中枢がある。視床下部には、体温調節中枢がある。脳幹は、中脳、橋、延髄からなり、延髄に呼吸運動、血管運動などの中枢がある。また、小脳は、脳幹の後ろにあり、随意運動(思いどおりに動けること)を調節し、平衡感覚、視覚ともつながっている(第29回、33回に出題)。
  • ○脳の各中枢から発信された指令を、からだに伝達していく経路を、末梢神経といい、12対からなる脳神経は、頭部、頸部の運動や、嗅覚、視覚などの感覚にかかわる。31対からなる脊髄神経は、上肢、下肢、体幹(胴体)の運動や感覚にかかわる。自律神経は、交感神経副交感神経からなり、内臓や血管の平滑筋、心筋、腺に分布していて、これらの機能を調節している。交感神経は、脈拍増加、血圧上昇、および消化腺分泌や尿生成の抑制に作用し、副交感神経は、心拍や呼吸をゆっくりにし、消化管活動を活発にして消化を促進する(第29回に出題)。
  • 血液は、血球(45%)、血漿(55%)に分かれる。血球とは、赤血球、白血球、血小板のことを指し、血漿には、たんぱく質、脂質、ブドウ糖、電解質などが含まれている。
  • 赤血球は、ヘモグロビンを有し、酸素と二酸化炭素を運搬する。白血球には、顆粒球、リンパ球、単球があり、リンパ球は免疫担当細胞と呼ばれ、B細胞とT細胞がある。また、血小板は、血液の凝固にかかわる(第24回に出題)。
  • ○心臓と血管、リンパ管を循環器という。心臓から出ていく血管を動脈、心臓に入る血管を静脈という。で酸素を獲得した動脈血は、肺静脈を通り、心臓の左心房に入る。そこから左心室に流れ、ドクンと拍出され、全身に送られる(そのため左心室は、右心室よりも心筋層が厚い)。全身で利用され、二酸化炭素を含んだ静脈血が、心臓の右心房に戻り、そこから右心室に流れる。右心室から肺動脈を通り(肺動脈には静脈血が流れている)、肺で、不要な二酸化炭素が排出(ガス交換)され、酸素を取り込み、新たに動脈血となり、左心房に戻ってくる(第25回、30回に出題)。
  • ○上記のガス交換のことを、呼吸という。ガス交換は、肺の中にある肺胞内の、空気と血液の間で行われる(第34回に「医療的ケア」で出題)。
  • 嚥下とは、舌により食物を口腔の奥に導き、咽頭粘膜に食物が触れて嚥下反射が起こり、咽頭から食道へ飲み込んでいくことである。嚥下の際、鼻腔と咽頭は軟口蓋で区切られる。また、喉頭蓋により、気管に食物が入らないようにする。
  • は、食物を消化する強酸性の胃液を分泌する。胃から続く小腸は、十二指腸、空腸、回腸からなり、栄養素と水分を吸収する。十二指腸では、アルカリ性の膵液と胆汁が注がれ、中和された食物の分解が進む(第28回に出題)。
  • ○小腸に続く大腸は、盲腸、結腸、直腸に分かれ、結腸は、上行、横行、下行、S状に区分される。小腸で吸収されなかった水分が結腸で吸収され、便を形成。肛門から排出される。一方、老廃物を含んだ尿が腎臓でつくられ、尿道を経て排出される。正常な尿は、排尿直後は淡黄色で透明である(第32回に出題)。

 第26回では、血糖値を下げるホルモンである、インスリンを分泌するランゲルハンス島を有する、膵臓について出題されました。第30回では、生体で生じる化学反応について重要な役割を担っている、酵素を構成する主要成分は、たんぱく質であることが出題されました。また、第31回では、「肝臓―(糖質の一種である)グリコーゲンの貯蔵」といった、臓器とその機能の組み合わせについて出題されました。
 難しい言葉が並びますね。手元にあるテキストの図などを参照し、自分のからだにも備わっているしくみとして、関心をもって学んでいきましょう。


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