メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

ケアマネジャーの実務に就く前に
おすすめの書籍・映画etc.

ケアマネの現場に出る前に、アタマとココロの基礎体力を養っておきましょう。
今の時期におすすめの書籍や映画を先輩ケアマネジャーに紹介していただきました。


第5回

「動き出しは本人から」の介護実践(大堀具視編著、中央法規出版)

利用者の“動き出し“を引き出すコミュニケーション
(大堀具視著、中央法規出版)

初めて本を開いたとき、目次を読んで泣きそうになりました……。
本当に利用者さんを大切にするって、こういうことなんだ! これまでの介護場面を思い起こして、利用者さんに申し訳なく思いました。
本来は介護職向けの本かもしれませんが、ケアマネジャーは、ケアをオーダーする立場だからこそ、正しいケアの視点を知っておきたい。
知識や経験を積むと、病名や障害、認知症状などの印象から先入観で見てしまいがちです。そんな専門職に対して、この2冊の本は、利用者を正しく理解すること(態度、姿勢)の本当の意味と実践を教えてくれます。
ケアマネジメントの入口であるアセスメントは、観察者の視点によって情報に偏りが生じる危険がある、ということを自覚しなくてはならないと反省しました。
利用者さんの目の動き、指先のちょっとした動きから、動き出そうとしていることをキャッチして、待つ。
待つことで本当の力や思いを見つけることができる。正しいケア、利用者の力をきちんと見つける「目」。時間に追われ効率化を考えると、「手をかけ過ぎる」という落とし穴があることに気づきました。
これまでのアセスメントが雑だった、と恥ずかしくなりました。
大切なことをサービス担当者にちゃんと伝えられるケアマネジャーになるためにも、ぜひ知っておきたい内容が詰まっています。
『動き出しは本人から』は、検索すると約3分の紹介動画があるので、みなさんにも視聴していただきたいです。
そして、「利用者の動き出しを引き出すコミュニケーション」を実践する人が増えたら、利用者さんの笑顔が増えるだろうなぁ、と思いました。
著者の大堀具視さんは作業療法士なので、専門職としての根拠に基づく心を感じる本です。(S・S)

大切な人をどう看取るのか(信濃毎日新聞社文化部編、岩波書店)

「その人らしい最期」「いい人生だったと思える最期」をどのように支えるか。
ケアマネジャーの仕事の忘れてはいけない部分、究極の対人援助かなと最近、思います。
この本は、長野県の信濃毎日新聞社が患者や家族、医療・介護関係者への真摯な取材を行い、新聞に長期連載した「いのちを紡ぐ」をもとに単行本化したものです。
看取りというと、話しにくいイメージで受けとられがちですが、元気なうちに考えておきたいことだと思いました。
新人さんにとっては、まだ考えにくいことかもしれませんが、誰もが行く道。
「人生会議」もいろいろなところで開かれていますね。(N・S)

怪物(YOASOBI、ソニー・ミュージックエンタテインメント)

「BEATSTARS」というアニメの主題歌で、最近流行のアーティストさんが出した曲です。
歌詞の最後に「僕の中の僕を超える」というフレーズがあるのですが、それまでの歌詞の内容を一気にまとめる、鳥肌が立つほどのパワーワードだと感じています。
自分自身を貫く、そんな強い心の持ちようを描いた歌詞なので、ぜひ福祉に携わる人に聞いてもらいたい楽曲です。
ちなみに私はYOASOBIファンではありません。が、ボーカルの人の声は大好きです。(R・K)

第6回は11月26日に掲載予定。

【前の記事】

第4回

【次の記事】

第6回