ケアマネジャーの仕事ってどんな内容?
本コーナーは、介護支援専門員実務研修受講試験を突破されたみなさま、あるいはこれから受験を考えているみなさまにケアマネジャーの仕事内容について紹介するコーナーです
(これから受験される方は合わせてこちらもご覧ください)。
実際にケアマネジャーとして働く前にここで具体的なイメージを先取りしましょう。
Contents
Vol1.ケアマネジャーの1日
Vol2.ケアマネジャーの1か月
Vol3.ケアマネジャーの研修事情
Vol4.ケアマネジャーの必須アイテム
Vol5.ケアマネジャーの職場
Vol5.ケアマネジャーの職場
ケアマネジャーが働く場所には、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)などがあります。居宅介護支援事業所で働くケアマネを居宅ケアマネ、特養や老健で働くケアマネを施設ケアマネと呼んでいます。また、地域包括支援センターには、主任介護支援専門員(主マネ)の配置が義務づけられていますが、一般のケアマネも勤務しています。
居宅ケアマネ
居宅介護支援事業所で働くケアマネの仕事は、自宅で暮らす利用者のケアプラン作成にまつわる諸々の仕事になります。そのため、利用者の自宅に訪問して、利用者、家族の話を聞き、家屋の状況や自宅の周辺の環境などを自分の目で確認したりして、アセスメントを深め、利用者が安全・安心な生活を送っていけるようなケアプランを作成していくことになります。
自宅で介護サービスや家族の介護を受けながら暮らす利用者や、介護サービスほかさまざまな支援を受けて一人暮らしを継続している利用者が対象となります。そのため、居宅ケアマネは、家族に始まり、さまざまなサービス事業所の職員や行政の職員と連携しながら、それらをすべてコーディネートしていく司令塔のような存在です。
施設ケアマネ
特養などの特定の施設に勤務する施設ケアマネの場合は、その施設内の利用者のケアプラン作成が主な仕事となります。施設外の利用者のケアプランを受け持つことはありません。その施設の利用者のプランニングを行いますが、施設ケアマネの場合は、ヘルパーと一緒に介護業務を行ったり、他の業務も兼務することがほとんどで、ケアマネの仕事専従ではありません。
その施設ごとで、業務内容が少しずつ異なりますので、施設ケアマネになる場合は、あらかじめ確認しましょう。夜勤業務を受け持つこともありえます。
地域包括支援センターの主マネ
地域包括支援センター(包括)の業務には、大きく分けて包括的支援業務と介護予防支援がありますが、包括的支援業務を行うのは、(主に)主マネとなります。
包括的支援業務では、以下の3つを行います。
総合相談支援:地域に暮らす高齢者のための医療・介護・福祉の総合相談窓口など
包括的・継続的ケアマネジメント支援:居宅ケアマネの支援や地域ケア会議の開催など
権利擁護:虐待被害の防止・対応、消費者被害や詐欺の防止・対応、成年後見制度の活用支援
介護予防支援では、要支援者の介護予防プランの作成を行っています。
主マネとしては、とくに「包括的・継続的ケアマネジメント支援」の業務を担うことになるでしょう。高齢者の個々の状況に応じて、地域のサービスや社会資源を活用しながら、適切な支援を提供しつつ、地域で働くケアマネのサポートやアドバイスを行います。さらに地域ケア会議を開催して地域の課題を明確にし、その解決に向けて動いていく役割が期待されています。
また、介護予防ケアマネジメントも包括で働くケアマネジャーの大事な役割です。要支援者などが、要介護状態にならないように、介護予防サービスやその他の福祉サービスの適切な利用のための予防給付に関するケアマネジメント業務を行います。
このように、働く職場によって、大きく役割が変わってくるのも、ケアマネジャーという仕事の特徴かもしれません。どこで働くにせよ、介護保険のスペシャリストとして、利用者のよりよい生活を支援していくことに変わりはありませんので、その矜持をもって頑張ってほしいと思います。