家族理解を深めて、相談援助のレベルアップ!
あらゆる分野のアセスメントで用いられるジェノグラム(家族関係図)。本書では、知っているようで知らなかったジェノグラム作成の基本(書き方・表記)をおさえ、家族構造の読み解き方や相談面接への活かし方を丁寧に解説しました。ジェノグラムを有効に活用することで、解決の糸口を増やし、相談援助のレベルアップをねらう専門職におすすめの1冊です。
カバーのジェノグラムの家族は?
画像は本書のカバーにあるジェノグラムです。皆さんは、このジェノグラムから何を感じますか? 64歳と57歳のご夫婦には4人の子どもがいて、その子どもたちのうち結婚している長男と次男には、それぞれ4人と3人の子どもがいます。ご夫婦の親御さんにもそれぞれ3人の子どもがおり、その親たちも3人4人の子どもがいます。なんとも子だくさんの一家だなぁという印象を受けないでしょうか。
実はこのジェノグラムは著者の早樫一男先生の家族になります。早樫先生は長年、児童相談所や児童自立支援施設にお勤めになり、現在は児童養護施設で施設長をしております。公私ともに子どもが大好きな方で、子どもの幸せのために人生をささげた方といっても過言ではないかもしれません。
そんな先生ですから、本書の書きぶりもとても優しく丁寧で、ジェノグラムの入門書としてふさわしい内容になっています。「ジェノグラムってなに?」という方でも、読み終わる頃には正しいジェノグラムを作り、それをアセスメントや相談面接にいかすことができるようになります。ぜひ、お手に取ってみてください。
(中央法規出版 第1編集部 寺田真理子)