医療的ケア児をサポートするためのスタンダードテキスト
「医療的ケア児」とは、人工呼吸器を装着している障害児や日常生活を営むために医療を必要とする状態にある障害児などをいい、全国で約17,000人いるとされています。
近年、周産期医療における救命率や集中治療の技術が著しく進歩し、かつては救命できなかった未熟な赤ちゃんや重篤な子どもを救うことができるようになってきました。そのため、今後は在宅でどうやって生活をしていくのか、また幼稚園等への通園・通学のサポートをどうするのかが注目されています。
今回、医療的ケア児を支援するための基本的な知識を網羅した「医療的ケア児等支援者養成研修テキスト」と、医療的ケア児の生活支援システム構築を調整する専門職(コーディネーター)養成を目的とした「医療的ケア児等コーディネーター養成研修テキスト」が発行されました。
医療的ケア児等支援者養成研修テキスト
【概要】
医療的ケア児等支援者に必要な医療的ケアに関する基礎知識、利用できる福祉サービス等の社会資源、家族支援、関係機関の連携及びネットワーク構築のための具体的ノウハウを収録しています。
【対象】
障害者支援施設、保育園、特別支援学校等で働く方、学生、ボランティアの方など
医療的ケア児等コーディネーター養成研修テキスト
【概要】
医療的ケア児等に対する専門的な知識と経験に基づいて、支援に関わる関係機関との連携(多職種連携)を図り、とりわけ本人の健康を維持しつつ、生活の場に多職種が包括的に関わり続けることのできる生活支援システム構築のためのキーパーソンとなることを目指す内容です。
【対象】
相談支援専門員や訪問看護師など、障害児者の支援に関して一定の経験がある方
事業所内のスキルアップ研修や事例検討のテキストとしても!
現在、この研修を実施している自治体はまだ少ないですが、今後各地で本研修が行われる見込みです。
研修のテキストとして、またスキルアップ研修や事例検討など職場内の勉強会、自学自習用の教材等としても活用できる内容となっていますので、障害児者の支援に関わる方や本分野に興味のある方はぜひご覧ください!
(第1編集部 宮本諒介)