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マンガで楽しく、保育のスキルアップ!


著者との出会い

 著者=守巧(もり・たくみ)先生と知り合ったきっかけは、守先生があるホームページで連載されていた「気になる子」の実践報告からでした。幼稚園の先生を10年間つとめられたこともあり、具体的で、かつ本人、クラスの子ども、保育者、保護者と広い視点から気になる子の保育に取り組んでいらっしゃることがとても印象的でした。

1冊目の本では伝えきれなかった部分

 最初に守先生と制作した本は、気になる子(個)とクラスの子(集団)双方への関わり方が一目でわかる実務書でした(『気になる子とともに育つクラス運営・保育のポイント』)。事例のトップに大きなイラストを用いてクラスの現状と改善後の様子を対比させ、ビジュアル面を工夫したのですが、どうしても文章解説中心の紙面となり、本人の本当の気持ちやクラスの子どもの視線など、言葉では表せない部分が多くあることを痛感しました。

マンガならではの視点の広さ

 研修会では、全員が同じ場面や映像を見ながら保育のポイントを学ぶと、よりリアリティがわくのですが、日々、多忙な保育者の方々が研修会に足を運ぶことも難しいのが現状です。そこで、マンガを用いて気になる子の心の声やクラスの子どもの本音、担当の保育者が陥りがちなミスを取り上げることで現場に近いイメージをもっていただき、実践方法を文章で補足する形態をとることになりました。

マンガ家って、すごい!

 マンガ家さん探しには時間をかけました。「かわいい」「きれい」だけのタッチではなく、悩める保育者の目に留まり、インパクトがあり、面白みもある、そんなマンガ家さんを求めていました。書店に並ぶマンガやマンガを用いた実務書を眺めながら、「プロのマンガ家に描いてもらうことなんて、本当にできるのだろうか?」と不安を募らせていました。

 幸運にも素敵なマンガ家・にしかわたく氏に巡り合うことができ、いざ、マンガの制作を依頼する段となりました。編集者が準備できるのは、せいぜいマンガの荒いシナリオしかありません。恐る恐る、にしかわさんに依頼を行った後、しばらくしてマンガのラフが上がってきました。もう「すごい!」の一言です。ペンによるラフですが、場面に合わせたコマ割り、キャラの躍動感、さまざまな角度からの視点、セリフの書体の強弱、そしてマンガのオチまで・・・すべて完全に仕上がっていました。

今後の続編に請うご期待ください

 守先生の筆の速さ、にしかわ氏のクオリティの高さというタッグで、第2弾も企画・編集していきたいと思っています。いくつかのテーマを考えていますが、役割・期待がますます高まる保育者にとって、わかりやすく楽しく読んでいただける内容を心がけたいと思います。

 ちなみに、本書に登場する先輩保育者・モリ先生の正体は・・・ぜひご一読ください!

(第1編集部編集第3課 三井民雄)

マンガでわかる 気になる子の保育

著者:守 巧
マンガ:にしかわたく
サイズ:A5判 130頁
価格:1600円(税別)