定番の事例集、制度改正を反映して最新版が刊行!!
千葉県介護支援専門員協議会では、2006(平成18)年を皮切りに、介護保険制度改正・介護報酬改定にあわせて、『介護支援専門員のためのケアプラン作成事例集』を作成・発行しています。このたび発行されるのが、改訂を重ねての「四訂版」となります。
版を重ねていることは、同書がとても高評である表れといえるでしょう。全国各地で、法定研修のサブテキストや職場内研修のテキスト、個人的な自己研鑽のツール等々、幅広くご活用いただいています。これはありがたい反面、改訂のたびに“「前回から質が落ちた」と言われないよう心してかからねば”と思う面もあり、プレッシャーを感じる書籍でもあるのです。
初版から通底する本書の特徴は、現場の実践者に事例をご執筆いただいている点といえるでしょう。現場のリアル感が満載な、中身の充実した特徴のある事例集となっています。本書の内容を参考にしていただき、その後は実践を踏まえて経験値を蓄積し、自分自身の“型”を見出していくというケアマネジメント職種の成長において、一助となるのがこの事例集の役割だと考えます。
また、「四訂版」の特徴を挙げると、2016(平成28)年度から見直される介護支援専門員の研修体系を意識した事例を収載した点です。新たな研修体系では、研修課目に医療の色の強い事例(講義・演習)が7類型(実務研修では5類型)盛り込まれます。
その新しい研修体系にも対応できるよう意図した10の事例を収載し、また同研修の実施上の留意点として活用が謳われている“課題整理総括表”についても考え方・書き方の平易な解説と事例における記載例の収載を試みており、参考に資する内容となっています。
ケアプランを作成するケアマネジャー一人ひとりには、書き方や表現のクセがあるため、読者の皆さまに「こんな書き方もあるんだ」「アセスメントした内容をこうプランに落とし込んでいるのね」など、さまざまな感じ方・受け止め方をしていただきながら、ご自身の実践に活かしていただけたらと思っています。
書籍の分担執筆は初めてという事例執筆者も少なくないなか、編著者の後藤さんをはじめ、監修元の千葉県介護支援専門員協議会、そして事例執筆者の皆さんが完成に向けて、尽力してくださいました。
執筆陣の総力を結集して完成した『四訂 介護支援専門員のためのケアプラン作成事例集』。ぜひお手にとって活用していただければと思います。
(中央法規出版 第1編集部 米澤 昇)