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よくある50シーン別 高次脳機能障害のある人に“伝わる説明”便利帖

内容紹介

高次脳機能障害のある人にうまく伝える秘訣をギュッと1冊に!

高次脳機能障害の特性に、理解力、処理速度、記憶力などの低下があります。そのため、一度にたくさんのことを説明されても、理解するのに時間がかかったり、覚えることができなかったりします。また、自分の障害の状態を認識できない傾向の人もいるため、周りがアドバイスや提案をしても「言われなくてもわかっている!」と他人からの話を素直にきけない場合も少なくありません。
自分の障害についてきちんと理解し、つまづいた出来事について、わかりやすい説明により「何がいけなかったのか」「次はどうすれば行動すればいいのか」が自ら理解できるようになると、社会復帰がぐっと近づきます。
本書は、名古屋市総合リハビリテーションセンターでの長年にわたる実践に基づき、上手な伝え方のノウハウを図とイラストをつかってわかりやすく解説しました。伝え方の11のメソッドに加えて、「リハビリテーション」「生活」「就労」「学校」などよくある50シーンを取り上げています。
高次脳機能障害のある人の支援にかかわる専門職やご家族、会社の上司や同僚など、かかわりのあるすべての方に読んでいただきたい1冊です。

編集者から読者へのメッセージ

1999(平成11)年に名古屋市総合リハビリテーションセンターの実践をまとめた『脳外傷者の社会生活を支援するリハビリテーション』を、弊社より発行してから、24年。当時「脳外傷」と呼ばれていた名称は、「高次脳機能障害」へと変わり、全国的にさまざまな取り組みが展開され、高次脳機能障害のある人への支援は、ずいぶん進んでいるように感じます。
とはいえ、大切なのはまずは本人が自身の障害や今の状況を認識すること。そうすることで、障害の特性にあう工夫をしながら自分らしく生活を送ることも可能になります。
本書は、自分の障害の特性の理解に加えて、日々の生活の中でよくある50場面を設定し、うまくいかない理由やその対応方法を理解してもらうための説明テクニックをまとめました。イラストや図を用いて視覚的に理解できるように工夫しています。
「うまく伝わっていないなぁ」
「どうしてそんなに怒るんだろう?」
「同じことを何度も聞かれて疲れた……」
など、家族や支援者のこんな思いを解消するきっかけが、この本にはつまっています。ぜひご覧ください。

主な目次

序 章 高次脳機能障害とは(医学的説明)
第1章 わかりやすい説明で明解!症状理解編
1 注意
2 注意障害と対応
3 記憶
4 記憶障害と対応
5 遂行機能
6 遂行機能障害と対応 など20テーマ
第2章 障害の特性をふまえた「わかりやすい」説明 11のメソッド
メソッド1 見える化する
メソッド2 標準化・客観視する
メソッド3 図や絵を用いて説明する
メソッド4 メタファーを利用して説明する
メソッド5 平易な言葉や短いフレーズに置き換える など11テーマ
第3章 わかりやすい説明で納得!場面別不安・悩み解消編
1 リハビリテーション 
2 生活
3 就労
4 学校
5 運転
6 制度 の分野で全50シーン

著者情報

◆監修
山田 和雄 社会福祉法人名古屋市総合リハビリテーション事業団理事長
日比野敬明 名古屋市総合リハビリテーションセンター附属病院院長
稲垣 亜紀 なごや高次脳機能障害支援センター長
間瀬 光人 名古屋市立大学医学部脳神経外科教授

◆編集
稲葉健太郎 名古屋市総合リハビリテーションセンター自立支援部長
長野 友里 名古屋市総合リハビリテーションセンター臨床心理科長

◆著
名古屋市総合リハビリテーションセンター(なごや高次脳機能障害支援センター)