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子どもの活動が広がる・深まる 保育内容「表現」

内容紹介

 本書は、保育士養成課程および教職課程コアカリキュラムに対応した保育内容「表現」のテキストです。

身体・造形・音楽を総合的にとらえる

 一般的に、保育内容「表現」は身体・音楽・造形という3つの要素から構成されます。それぞれ専門性が高く、通常のテキストや授業では別々に教えられることが多いですが、子どもの視点から考えると、遊びのときに「この遊びは音楽」「~は身体」「~は造形」などと意識することはないでしょう。遊びのきっかけは音楽や造形、身体活動であっても、友だちと遊び続けたり、探求したりするにつれて、音楽にダンス(身体)がついてきたり、造形に音楽がついてきたりなど、一人ひとりその子どもなりの遊びに変容していくと思われます。
 そのような実際の子どもの姿を考え、本書では、身体、造形、音楽という教科のくくりではなく、保育室、園庭、行事や地域活動といった場の違いから表現活動を考えているのが大きな特徴です。

動画を活用し、ICT時代に対応した学び

 また、QRコードから動画をみて学ぶ要素を多く取り入れ、学生がまだ見ぬ園の子どもたちを体感できるよう工夫を凝らしています。

編集者から読者へのメッセージ

 保育所や幼稚園、認定こども園の子どもたちを見ていると、本当に自ら遊びを見つける、作り上げる力に秀でていることに驚かされます。しかし残念なことに、保育者自身が得意とする遊びに子どもを当てはめている場面に遭遇することもあります。
 このミスマッチはそもそも、保育者が学生時代、「音楽とはこういうもの」「造形とは…」「身体活動とは…」と教えられてきたことに由来するのでは?という疑問が、本書の出発点です。
 身体・造形・音楽をそれぞれ専門とする教員が、今求められる保育内容「表現」とは何かを追求した結果、本書が出来上がりました。
 本科目ではテキストを使わない教員も多いかと思いますが、学生が卒業して保育者になった後も使い続けられることを目指して制作しましたので、ぜひ一度、お手にとって、子どもの表現活動の豊かさを感じてください。

主な目次

第1章 子どもの姿に学ぶ
第2章 要領・指針にみる領域「表現」のねらいと内容
第3章 保育内容「表現」と他領域との関係 感じる・工夫する・考える・表現する
第4章 表現とICT
第5章 保育室における表現①もの・こと・人との出会い
第6章 保育室における表現②生活や遊びの中にある子どもの多様な表現とその展開
第7章 保育室における表現③実践力を養う
第8章 屋外における表現①半屋外環境と表現
第9章 屋外における表現②園庭と表現
第10章 屋外における表現③園外と表現
第11章 地域・行事における表現①行事と保育
第12章 地域・行事における表現②日常の保育との往還
第13章 地域・行事における表現③地域・行事とつながる表現活動
第14章 幼児期からみた連携プログラムの考え方
第15章 児童期からみた連携カリキュラムの考え方

著者情報

編著者

吉永早苗(よしなが・さなえ)
 東京家政学院大学教授

執筆者

竹内晋平(たけうち・しんぺい)
 奈良教育大学教授
伊藤理絵(いとう・りえ)
 常葉大学講師
樋口光融(ひぐち・こうゆう)
 九州大谷短期大学教授
越山 沙千子(こしやま・さちこ)
 実践女子大学助教
森 広樹(もり・ひろき)
 常葉大学講師
深尾秀一(ふかお・ひでかず)
 滋賀短期大学教授
立川泰史(たちかわ・やすし)
 東京家政学院大学教授
田島美帆(たじま・みほ)
 広島大学大学院博士課程
小田久美子(おだ・くみこ)
 ノートルダム清心女子大学准教授
新開よしみ(しんかい・よしみ)
 東京家政学院大学教授
直井玲子(なおい・れいこ)
 東京学芸大学研究員
望月たけ美(もちづき・たけみ)
 常葉大学准教授
山中文(やまなか・あや)
 椙山女学園大学教授