保育者のための子育て支援ガイドブック
専門性を活かした保護者へのサポート
内容紹介
厚生労働省「地域における保育所・保育士等の在り方に関する検討会」のまとめにもあるように、今後の保育所および保育者には、子育て支援・保護者支援の一層の拡充が求められいます。しかしながら、「保護者との連携=保護者への対応」であり、これが保護者支援だと考えている保育者が多いのも事実です。また、場所づくり=子育て支援と考え、中身の質については試行錯誤の現状があります。
本書では、基本に立ち返り、保育所保育指針の子育て支援を読み解きながら、地域の親子を支えるとはどういうことなのかを考え、その中で保育者ができることを提案します。
編集者から読者へのメッセージ
平成29年の保育所保育指針の改定では、保育所の子育て支援・保護者支援の必要性が強く謳われています。また、近年は保育所の子育て拠点機能としての多様性も叫ばれ、保育士等キャリアアップ研修では「保護者支援・子育て支援」分野でリーダーが熱心に子育て支援を学んでいます。
著者の武田信子先生は、カナダやオランダの子育て事情に精通し、日本の保育・教育に警鐘を鳴らし続けてきました。本書は武田先生に保育所保育指針を読み解いていただき、日本の保育者・保育所の子育て支援・保護者支援に必要な視点を解説いただいています。
編集作業では、保育指針および同解説の内容を何度も検討しながら、編み上げてきました。ぜひ、武田流の子育て支援をお読みください。
主な目次
第1章 子育て支援って何をするの?
1 あなたの子育て支援のイメージを
教えて!
2 保育所保育指針ってわかる?
3 保育者が子育て支援をする意味
第2章 コミュニティにおける
保育所のあり方
1 コミュニティとは
2 保育所による子ども家庭福祉の拡大
3 コミュニティの中の保育所への期待
第3章 これからの子育て支援
―保育所保育指針のトリセツ
・保育所保育指針を読む
1 保育所における子育て支援に関する
基本的事項
2 保育所を利用している保護者に対する
子育て支援
3 地域の保護者等に対する子育て支援
第4章 保育者の知りたい保護者支援
1 子どもへの対応に課題がある
保護者の支援
2 クレームへの対応
第5章 自分を高めよう 研修と研究
1 外部研修の受け方
2 園内研修の企画
3 研究の方法
4 ことばの力をつける方法
著者情報
一般社団法人ジェイス代表理事。臨床心理士。元武蔵大学人文学部教授。東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。元トロント大学・アムステルダム自由大学大学院客員教授。臨床心理学、ソーシャルワーク、教師教育学をベースに、すべての子どもがウェルビーイングに暮らせる社会を目指して活動。子ども・子育て支援や教育・心理・コミュニティワーク・人権・遊びに関する講演や研修多数。子どもの遊び・生活環境を改善する各地の試みに数多く関わっている。著書に『やりすぎ教育 商品化する子どもたち』(ポプラ新書)などがある。
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保育者のための子育て支援ガイドブック
専門性を活かした保護者へのサポート判型:B5
頁数:360頁
価格:1,980円 (税込)
発行日:2018年7月10日