図解でわかるリハビリテーション
内容紹介
「リハビリテーション」の全体像がわかる!
リハビリテーションは、医療、福祉、教育、職業、工学など、
多分野にまたがる非常に広い概念です。
その広さゆえになかなか捉えづらい「リハビリテーション」ですが、
本書はその全体像を知るのに打ってつけの1冊となります。
「そもそもリハビリテーションってどういう意味なの?」
「障害や疾患ごとの療法はどんなもの?」「かかわる専門職は誰?」など、
網羅的にリハビリテーションを学ぶことができます。
リハビリテーションを学ぶ学生や、リハビリテーション各分野の初任者、
リハビリテーションの専門職と連携する福祉や介護、教育などの
近隣領域の専門職や一般読者にも活用いただけます。
図やイラストでイメージしやすい!
すべての項目の右ページに図表やイラストを加え、
視覚的にわかりやすい構成です。
「文章を読むのが苦手」「スキマ時間に概要を知りたい」
という人にも最適です。
編集者から読者へのメッセージ
「リハビリテーション」という言葉を聞いたことがない、という人はほとんどいないと思います。
でも、その意味を改めて問われたとき、自信をもって答えられる人は少数派ではないでしょうか。(私自身もそうでした)
本書は、「リハビリテーションの本来の意味」から解説が始まります。
リハビリテーションは英語で「rehabilitation」。
・re(再び)
・habilitate (ラテン語でhabilis=適する、ふさわしい)
・ation(すること)
つまり、「再び○○○に適した(ふさわしい)状態にすること」です。
機能訓練や機能回復だけを指す言葉ではなく、障害のある人の社会的統合なども含んだ非常に広い概念となります。
そんなリハビリテーションの意味や理念を踏まえた上で、医学、社会、教育、職業の各分野で行われるリハビリテーションについて、ポイントを押さえて図解しています。
編者の川手信行先生には、わかりやすさを重視しつつも、できるだけリハビリテーションのエッセンスに近づけるよう編集していただきました。
リハビリテーションを学ぶ学生さんやリハビリテーション各分野の初任者だけでなく、リハビリテーションの専門職と連携する福祉や介護、教育などの近隣領域の専門職の方、そしてリハビリテーションに取り組んでいる一般の方にも、ご活用いただきたい1冊です。
主な目次
第1章 リハビリテーションの理念
01 リハビリテーションの本来の意味
02 リハビリテーションの歴史
03 リハビリテーションを支える理念① ノーマライゼーション・IL運動
04 リハビリテーションを支える理念② 完全参加と平等・多様性と包摂
05 リハビリテーションを支える理念③ エンパワメント・ストレングス
06 リハビリテーションの定義
07 障害の捉え方(ICIDHからICFへ)
第2章 リハビリテーションの分野
01 医学的リハビリテーション
02 社会的リハビリテーション
03 教育的リハビリテーション① 障害児教育
04 教育的リハビリテーション② インクルーシブ教育
05 職業的リハビリテーション① 職業訓練
06 職業的リハビリテーション② 就労支援(移行・継続)
07 職業的リハビリテーション③ 福祉的就労
08 総合的リハビリテーション
第3章 リハビリテーションを支える職種
01 医師
02 理学療法士
03 作業療法士
04 言語聴覚士
05 看護職(看護師・保健師・認定看護師など)
06 義肢装具士
07 薬剤師
08 心理職(公認心理師・臨床心理士など)
09 管理栄養士
10 視能訓練士
11 介護支援専門員(ケアマネジャー)
12 医療ソーシャルワーカー(社会福祉士・精神保健福祉士など)
13 介護職(介護福祉士など)
第4章 「活動を育む」リハビリテーション
01「活動を育む」とは?
02 ADLとAPDL、IADL
03 リハビリテーション医学
04 理学療法
05 作業療法
06 言語聴覚療法
07 摂食嚥下療法
08 リハビリテーションにおける栄養
09 義肢装具療法
10 リハビリテーション看護
11 リハビリテーション工学① バリアフリー・ユニバーサルデザイン
12 リハビリテーション工学② 福祉用具
13 リハビリテーション工学③ ロボット
14 職業訓練・就労支援
15 心理療法・カウンセリング
第5章 障害・疾患ごとのリハビリテーション
01 脳血管疾患のリハビリテーション
02 運動器疾患のリハビリテーション
03 心臓疾患のリハビリテーション
04 呼吸器疾患のリハビリテーション
05 摂食嚥下障害のリハビリテーション
06 小児疾患のリハビリテーション
07 精神科領域疾患のリハビリテーション
08 視覚障害者のリハビリテーション
09 聴覚障害者のリハビリテーション
10 がんのリハビリテーション
11 四肢切断のリハビリテーション
12 高齢者のリハビリテーション(フレイル・サルコペニア・ロコモティブシンドローム)
13 高次脳機能障害のリハビリテーション
14 認知症のリハビリテーション
第6章 さまざまな場でのリハビリテーション
01 病院でのリハビリテーション① 急性期リハビリテーション
02 病院でのリハビリテーション② 回復期リハビリテーション
03 病院でのリハビリテーション③ 生活期リハビリテーション
04 病院でのリハビリテーション④ 終末期リハビリテーション
05 病院でのリハビリテーション⑤ 外来でのリハビリテーション
06 介護保険でのリハビリテーション① 訪問リハビリテーション
07 介護保険でのリハビリテーション② 通所リハビリテーション
第7章 リハビリテーションに関連する法律
01 医療の法律① 医療法
02 医療の法律② 医療保険制度に関する法律
03 医療の法律③ 労災保険法
04 介護保険法
05 障害者基本法
06 福祉六法① 生活保護法
07 福祉六法② 児童福祉法
08 福祉六法③ 身体障害者福祉法
09 福祉六法④ 知的障害者福祉法
10 福祉六法⑤ 老人福祉法
11 福祉六法⑥ 母子及び父子並びに寡婦福祉法
12 障害者総合支援法
13 発達障害者支援法
14 精神保健福祉法
15 社会参加を支える条約や法律① 障害者権利条約
16 社会参加を支える条約や法律② 障害者差別解消法
17 社会参加を支える条約や法律③ バリアフリー新法
18 障害者雇用促進法
編者情報
川手 信行
(かわて・のぶゆき)
昭和大学医学部 リハビリテーション医学講座・主任教授