ワンオペの悩みが消える! がんばりすぎない子育て
内容紹介
子育てが「うまくいかない」は親のせいじゃない!
「子どもから目が離せない」「夜眠れない」「もう疲労の限界!」…子育て中の悩みは尽きませんよね。
でも、それはわが子を大切に育てているからこそ。
本書『がんばりすぎない子育て』では、子育ての「うまくいかない」ことに対する科学的な背景や先人の知恵を丁寧に解説し、それをふまえた解決策をお伝えします。
悩みを抱える母親の皆さんが、「うまくいかないことがあっても大丈夫」「満点の子育てじゃなくてもわが子は育っていくんだ」と心安らかに子育てに向き合えるような内容となっています。
23のよくあるお悩み・疑問にお答え
本書では、子育てにまつわる23のよくあるお悩み・疑問に答えています。
ワンオペ育児のつらさや睡眠不足、母乳育児の悩み、子どもの性格やイヤイヤ期への戸惑い、祖父母との育児観の違いなど、多くの母親が直面するであろう悩みに寄り添い、具体的な解決策を提示しています。
科学的根拠や先人の知恵にもとづいた納得できる解説
子育ての悩みの多くは、実は人類の本能的特性や生理現象と深く関わっています。
本書では、人類の本能的特性や乳幼児期特有の生理現象、日本の育児文化などを丁寧に解説します。
「赤ちゃんの育ちはこういうものなんだ」「自分の育て方のせいではないんだ」「昔からこのように子育てしてきたんだ」などと納得したうえで、悩みとうまく付き合いながら、肩の力を抜いて対処していくことを提案しています。
例えば、「人類は本来みんなで子育てをする性質をもっている」「赤ちゃんの夜泣きに対しては、ウルトラディアンリズムという睡眠リズムをふまえて夫婦で協力する」「人見知りは愛着形成がうまくいっている証拠」「イヤイヤ期は脳が成長し、自立しようとしている証」など、具体的な事例を交えながら、科学的根拠に基づいた解説がされています。
本書を読めば、子育ての悩みに関する背景を理解して、がんばりすぎずに、周りの人にも頼りながら、自分らしい子育てを見つけていくことができます。
編集者から読者へのメッセージ
あれこれ調べたり、試したりして「うまくいかない」「自分の育て方が悪いのだろうか」とお悩みのお母さん方にぜひ読んでいただきたい一冊。
心がスッと楽になり、「がんばりすぎずに子どもと向き合っていこう」と前向きになっていただけたら幸いです。
主な目次
第1章 ワンオペ育児のお悩み・疑問
No.1 ワンオペ育児でもう限界
No.2 「父親は仕事 母親は家庭」って本当?
No.3 それでも夫にイライラしてしまう
第2章 子育ての疲労のお悩み・疑問
No.4 自分の時間がない
No.5 一日中抱っこしていてつらい
No.6 抱き癖がついたらどうしよう
No.7 細切れ睡眠に耐えられない
No.8 泣きやまなくて大変
No.9 人見知り・後追いされてうんざり
No.10 腰痛・肩こり・腱鞘炎に悩まされる
No.11 産後うつでとてもつらい
第3章 子どもの育ちのお悩み・疑問
No.12 母乳育児は絶対?
No.13 子どもの性格は母親のせい?
No.14 ほかの子と比べてしまう
No.15 遊び・いたずらで目が離せない
No.16 どこでどう遊ばせればいい?
No.17 イヤイヤ期に悩まされる
No.18 しつけってどうやればいいの?
No.19 早期教育って必要?
No.20 子育てってお金がかかる
No.21 育児書を読んでもうまくいかない…
第4章 昔の価値観・常識によるお悩み・疑問
No.22 祖父母に昔の育児観を押しつけられる
No.23 3歳児神話・母性神話は本当なの?
著者情報
金子 龍太郎(かねこ・りゅうたろう)
龍谷大学名誉教授。博士(学術)。専門は発達心理学、児童福祉学、保育学。
社会福祉法人広島修道院児童指導員、北陸学院短期大学保育科助教授を経て、龍谷大学社会学部教授を2024年に退職。広島修道院(乳児院・児童養護施設)勤務時に虐待やネグレクトの被害にあった多くの乳幼児の保育にかかわり、一人で育児せざるを得ず、苦しんで追いつめられたあげくに虐待やネグレクトをしてしまった母親に出会うなかで、母親の孤立した育児に強い問題意識をもつ。
ほかに、児童福祉施設の生活環境改善、国際児童福祉組織「SOS子どもの村」を日本へ導入するためのNPO法人の設立、森のようちえんの野外環境整備等に取り組む。
主な著書
- ・『 森のようちえんの遊びと学び 保育・幼児教育の原点ナチュラル・キンダーガーデン』かもがわ出版、2019年(共著)
- ・『抱っこで育つ「三つ子の魂」 幸せな人生の始まりは、ほど良い育児から』明石書店、2014年
- ・『実践発達心理学 乳幼児施設をフィールドとして』金子書房、1996年
熊田 凡子(くまた・なみこ)
関東学院大学教育学部准教授。博士(学術)。専門は保育学、教育学、教育史。
北陸学院大学人間総合学部専任講師(子育て支援事業「ほくりくがくいんだいがく赤ちゃんサロン」を開設)、江戸川大学メディアコミュニケーション学部准教授(親子集いの場「えどがわ・こどもサロン」を試行開設)を経て現職。関東学院大学キリスト教と文化研究所「キリスト教保育を哲学する」研究グループ代表。
主な著書
- ・『新しい教育原理 新版』ミネルヴァ書房、2024年(共編著)
- ・『新しい保育原理』ミネルヴァ書房、2024年(編著)
- ・ 『日本におけるキリスト教保育思想の継承 立花富、南信子、女性宣教師の史料を巡って』教文館、2022年