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エデュケーショナル・マルトリートメントの理解と対応
教師と支援者が「教育虐待」を防ぐためにできること

教師、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなど、子どもにかかわる専門職に知ってほしい!

社会的にも注目されている「エデュケーショナル・マルトリートメント」(教育虐待)。本書では、その全体像と背景、子どもへの影響、そして具体的な予防・改善策を、小学生から大学生までの多様な事例をふまえて解説しています。従来の児童虐待とは異なる、一見「熱心な教育」や「あたりまえの親心」に見え隠れするエデュケーショナル・マルトリートメントの実態をとらえ、子どものSOSを支援につなげるための具体的な対応策を示しています。

子どもにとって本当に大切なものは何か、そのために大人ができることは何かを今一度考え、行動するきっかけとなる一冊です。

編集者から読者へのメッセージ

多くの親は「子どものため」を思い、よかれと思って子どもの学習環境や学習機会を整え、「ちゃんと勉強しなさい」「勉強しないと後で困るよ」と声をかけていると思います。または、「いまはまだ、こんなに勉強しなくてもよいのでは…」と迷いながらも「でも、みんな塾に通っているし…。クラスの半分は受験するみたいだし…」と、親も子どもも明確な意思をもたないままに長時間の学習を余儀なくされていることもあると思います。そして、そのような現状に、何ともいえない「モヤモヤ」や憤りを感じている大人は少なくないのではないでしょうか。

臨床心理士の武田信子先生が、本書に、とても素敵なキャッチを寄せてくださいました。学校の先生、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、療育関係者、教育関係者の皆様に本書を手に取っていただき、一人ひとりの子どもの「声」に耳を傾け、「本当に大切なもの」を考えられる社会に近づいていくといいなと心から思います。

主な目次

はじめに
第1章 エデュケーショナル・マルトリートメントとは
第2章 「マルトリートメント的」になっている教育環境
第3章 保護者によるエデュケーショナル・マルトリートメントの全体像
第4章 事例で読む エデュケーショナル・マルトリートメントの実際
第5章 エデュケーショナル・マルトリートメントを生まないための5つの視点
あとがき

著者情報

編者
大西将史:福井大学学術研究院教育・人文社会系部門教員養成領域准教授
廣澤愛子:福井大学学術研究院教育・人文社会系部門教員養成領域教授

執筆者(50音順)
新井豊吉:東京家政大学子ども支援学部特任教授
上原幸司:兵庫県公立学校教員
大西 薫:岐阜聖徳学園大学短期大学部准教授
金澤ますみ:桃山学院大学社会学部准教授
岸 俊行:福井大学学術研究院教育・人文社会系部門教員養成領域教授
杉山晋平:天理大学人文学部准教授
内藤真由美:福井県立学校派遣スクールカウンセラー/元特別支援学校教諭
中島俊思:佐賀大学大学院学校教育学研究科准教授/ウェルビーイング創造センター学修支援部門
望月直人:大阪大学キャンパスライフ健康支援・相談センター准教授