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しえの好奇高齢者俳優・宍戸錠レポート

第41回 お盆

 お盆休みになります。
 お盆休みというのを父も私も経験したことがありません。
 何故なら、芸能界はお休みが変動しているからです。
 それに、私にとっていわゆる故郷というものも、家から5分、10分のところですし、里帰りは週に何回もしています。

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 天国に逝ってしまった人達を迎え入れ、共に過ごし、お見送りをする。

 先日も『巨泉・前武のゲバゲバ90分!』で、父と共演した前田武彦さんの訃報の連絡が事務所に入りました。
 去年、母を亡くしてから、父の仕事仲間の方々が、相次ぎ、天国へ旅立たれました。
 このエッセイの中でも、何人かの天国へ逝かれた方と父との思い出話を書かせて頂きました。
 自身の病により、錠の孫でもある、息子との別れ。それから、死という事、天国という所を考えるようになりました。
 そして、父と私が永遠に別れることのないと思っていた母が天国へ・・・
 人は何故、この地球に現れ、そして、去って逝くのでしょう。
 父はこの地球に現れてから、戦争を体験し、大きな夢を持ち、そして、その夢を叶え、俳優として、数々の作品に出演してきました。
 常に未来へと希望を持ち続ける父。
 それでも、年を重ねた父に、悲しい知らせをマネージャーとして伝えなければならない私は、その都度、胸が締め付けられます。
 先日、私たちの主治医でもあった伯父の命日の知らせを従姉から受けたとき、私はこう言いました。
 「天国への入国記念日ですね」
 そう、今週は父の家族、仕事仲間、そして、妻(私にとっては母)、皆さんを宍戸錠事務所にお呼びしたいと思っております。
 皆さんと、飲んで、踊って、お話しして、楽しい一日を過ごしたいと考えています。
 そして、父とお見送りさせて頂きます。

 皆様をお送りした後、「オレはまだやることがあるからな」と、父は言うでしょう。
 そうです。宍戸錠はまだまだ、地球を出国しません。何故なら、まだ、やるべき作品が残っているからです。


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プロフィール
しえ
1963年東京生まれ。83年、20世紀バレエ団附属芸術学校ムードラ(ベルギー・ブリュッセル)にて特別研究生としてモダンバレエを学ぶ。パフォーマンス・アーティストとして活動。女優としてもドラマに出演。93年より俳優のマネージメントを始め、現在、宍戸錠事務所にて父・宍戸錠ほか俳優陣のマネージメントをするほか、エッセイストとして活動。連載エッセイ「しえの がんルネッサンス」(「月刊がんサポート」エビデンス社)、著書に闘病記『がんだってルネサンス』(母で作家の宍戸游子と共著、中央法規)がある。朝日新聞社医療サイトApitalに連載エッセイ「しえの子宮頸がんから始まる新しい旅」3/7(月) スタート。
http://www.mauamoanamana.com(公式サイト)
宍戸 錠 (ししど・じょう)
俳優。1933年生まれ。日大芸術学部中退、日活にニューフェイス第1期生として入社、日活黄金時代に石原裕次郎・赤木圭一郎・小林旭らとダイヤモンドラインとして活躍。“エースのジョー”の愛称で親しまれる。その後はテレビ「巨泉・前武ゲバゲバ90分」「食いしん坊!万才」などでも活躍。最近の出演作品にNHK大河ドラマ「天地人」、映画『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』、『ケータイ刑事 THE MOVIE 3』(公開中)など。
http://www.joeshishido.com(公式サイト)
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